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憧れのキャンピングトレーラー「エアストリーム」が電動化! 「Eストリーム」で変わるキャンプ生活とは?

電化された「エアストリーム」は、遠隔操縦やスマートスピーカーも装備!

「エアストリーム」は、キャンピングトレーラー/キャンピングカー業界においてアメリカ最古の老舗ブランドである。特徴的なアルミパネルと流線形デザインは長年、キャンパーたちの憧れの的となっている。アポロ11号が地球に帰還した際、宇宙飛行士の“移動式検疫室”としてNASAが改造したエアストリームが用いられたこともある。昭和世代なら、きっと一度くらい写真は見ていることだろう。

 エアストリームは1920年代からキャンピングトレーラーの販売を開始し、キャンピングカーを手掛けたのは1970年代に入ってからのこと。元々、エアストリームは独立した会社であったが近年、「THORインダストリーズ」というRVメーカーの一ブランドとして収まっている。

 そんなエアストリームのキャンピングトレーラーにも、電動化の波が押し寄せようとしている。

エアストリームという名前は知らなくても、アルミパネルで覆われた独特のスタイルのキャンピングトレーラーを映画やドラマなどで、1度は見たことあるだろう(C)Airstream
エアストリームという名前は知らなくても、アルミパネルで覆われた独特のスタイルのキャンピングトレーラーを映画やドラマなどで、1度は見たことあるだろう(C)Airstream

 とまぁ、大げさに書いてみたものの、あくまでも“コンセプトモデル”にすぎないのだが、実現されて困る人はいないだろう。2022年はじめ、アメリカ・フロリダ州で開催された「RVスーパーショー」(RVの見本市)でお披露目されたのがエアストリームをベースにした「Eストリーム」である。“E”は電動を表している。

 エアストリームの床面には電気自動車ばりにバッテリーが搭載され、ふたつのインホイールモーター(電動モーター内蔵ホイール)が駆動する。これにより牽引車両の消費燃料を削減するという優れもの。走行中、ずっと2輪を駆動させるのか、ハイブリッドカーのように走行状況によって駆動力を可変させるのかは定かではない。左右の駆動力を路面状況や走行シーンに応じて可変させるトルクベクタリングによって走行安定性が向上する、とも謳われている。

 床面のバッテリーに蓄電した電力は、Eストリームの各種ガジェットの動力源としても活用できる。そして、外部電源への接続もコネクターを差し込むだけでおこなえるという。

 もっとも注目すべきは、iPadのようなモバイルデバイスでキャンピングトレーラー“のみ”移動させることができることだ。つまりキャンプ場所におけるキャンピングトレーラーのちょっとした移動を、牽引車両でおこなう必要がない、ということ。牽引車両による後進での位置調整は慣れるまでは手ごわいので、初心者にはありがたい装備といえよう。

●非日常感は減少してしまうかも

 プロモーション動画を見て疑問に感じたのは、Eストリームがたっぷりの電力によって賄われていること。照明はもちろん、テレビやモバイルデバイス、そしてアマゾンのスマートスピーカー「アレクサ」まで搭載している。せっかくキャンプにいくのに、あまり普段の生活から解放されていないように感じてしまう。

 もしかしたら、“現代のキャンプは電力から解放される必要はない”というTHORインダストリーズからの提案なのかもしれない。

 エアストリームはキャンピングトレーラーのなかでは、“高級品”として知られている。万が一、Eストリームが市販されることになったら、結構イイお値段になりそうな予感しかしない。

Next憧れの「エアストリーム」も電動化時代になった【動画】を見る

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●Meet the Airstream eStream Concept

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