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3気筒なのに爆音! 1700馬力のケーニグセグ「ジェメーラ」の3気筒エンジンが迫力のエキゾーストノートを響かせる理由とは

最高出力600psの超高効率エンジンは実は脇役だった!

 2020年にその姿が公開されたケーニグセグ「ジェメーラ」。総最高出力1700psを誇るスーパーカーでありながら、4人乗りのファミリーカーでもあるという驚きの姿は、多くのクルマ好きを驚愕させた。そして2022年4月、創設者兼CEOのクリスティアン・フォン・ケーニグセグ氏による、試作車両の走行動画が公開された。

「ジェメーラ」のパワートレインには、最高出力600psのエンジンと最高出力507psのモーターを3つを採用。総最高出力は1700ps(C)YouTube(Koenigsegg)
「ジェメーラ」のパワートレインには、最高出力600psのエンジンと最高出力507psのモーターを3つを採用。総最高出力は1700ps(C)YouTube(Koenigsegg)

●エンジンはサウンドを楽しむために搭載!?

 今回の動画では、ジェメーラの特徴でもある2リッター3気筒エンジンのサウンドを聞くことができる。ケーニグセグ氏いわく、まだ開発段階にあるため、エンジンの回転数は4500rpmまでに抑えられていたが、ドロドロとしたアイドリング音や加速時の乾いたエキゾーストノートは、これまでのどのタイプのエンジンとも異なる独特の音色だ。

 このエンジンの秘密は、ケーニグセグこだわりのカムレス機構によるもの。普通のエンジンは、カムシャフトによってバルブの動きをコントロールして、ピストン内の吸気・圧縮・燃焼・排気のタイミングが作られている。

 カムレスエンジンは、その名のとおり、カムシャフトを撤廃し、バルブを電子制御するという仕組みだ。電子的にバルブを動かすことができるため、吸気・圧縮・燃焼・排気のタイミングを自由自在にコントロールできるのが大きなメリット。これにより、2リッターの3気筒であるにも関わらず最高出力600psという、高出力・高効率を実現している。

 他のメーカーでもこのシステムは開発されていたが、熱処理や耐久性、コストに難があるため断念されている。対してケーニグセグは、自社が求める性能にはカムレスが必須だと考え、開発・設計をおこない、遂に実用化した。

 実はジェメーラは、エンジンなしでも十分な性能を実現することが可能だという。電気モーターだけでも総最高出力1100psものパワーがあり、トルクベクタリングの設定やスペース確保の面では、エンジンを使わないほうが開発しやすかったという。それでもエンジンを搭載したのは、スーパーカーとしての刺激的なエンジン音を提供したいという、ケーニグセグのこだわりがあったからだった。

 ちなみにエンジンは前輪のみを駆動させ、モーターは4輪を駆動させるという。もはやロマンを追求するために搭載された、おまけのようなエンジンだが、そんなところにも全力を尽くすケーニグセグのこだわりには感服する。

Next総最高出力1700psの「ジェメーラ」のエンジンサウンドを【動画】で聴く
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