ウラカン テクニカはSTOとなにが違い、なにが同じなのか
ランボルギーニから、「ウラカン」の最終カタログモデルといわれる「ウラカン テクニカ」が発表された。自宅からサーキットまで自走もでき、サーキット走行に照準を合わせた「ウラカンSTO」との違いは何であろうか。

ウラカン テクニカは噂されていたとおり、ストリートユースに重きを置いたキャラクターとなっている。サーキット走行でこそ真価を発揮できるものの、ウラカンSTOがサーキットユースに重点を置いたストリートリーガルであったのとはこの点が大きく違う。
●いままでで一番変化のあったエクステリア
そのため、ウラカンSTOの内外装がワンメイクレース用の「スーパートロフェオ」や世界各国のレースシーンで活躍した「GT3」を想起させるものであったのに対して、新規感たっぷりの改装がおこなわれている。
ヘッドライトこそ登場からずっと一貫して踏襲されたデザインであるが、Y字デザインの意匠が新たに加えられた。限定モデルの「シアンFKP37」や「テルツォ・ミッレニオ」のフロントデザインを踏襲したものであることがすぐに分かる。
このY字デザインのバンパーには、ウラカンシリーズ初のエアカーテンが組み込まれており、フロントスプリッターに細いオープンスラットが備わり、タイヤハウスにエアを送り込むことで、ダウンフォースと冷却効率がアップするという。
そして全長を「ウラカンEVO」よりも6.1cm長くすることで、ウラカンEVOよりもワイド&ローのシルエットに。そのシルエットはまさしく「エッセンツァSCV12」を想起させる。
さらにリア部分も大幅に変更されている。新採用の垂直リアウインドウの採用で後方の視認性がアップ。リアウイングは固定式が採用され、ウラカンEVO RWDに比べてリアダウンフォースは35%アップ、ドラッグは20%低減した。マフラー出口も六角形の新たなデザインを採用。
公開された写真を見る限り、コックピットはウラカンSTOほどのハードさはなく、ウラカンEVOのものをほぼ踏襲。ただしドアパネルはカーボンとなっており、ドアノブはベルト式を採用している。ここにウラカン テクニカが、サーキット走行を意識していることが現れている。リリースでは「軽量ドアデザイン」がオプションと書かれているので、これがオプションである可能性が高い。また、ハーネス式シートベルトもオプションで選択可能だ。
ちなみにウラカンSTOのフロントフードが「ミウラ」のようにフロントバンパー、フェンダー、ボンネットが一体となって開く「コファンゴ」であるのに対して、ウラカン テクニカは従来のウラカンと同じくボンネットが開くタイプ。この下のトランクは100リッターあり、この点でもキャラクターがSTOと明確に分けられている。
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ウラカン テクニカとウラカンSTOは、まったく異なる内外装であることが分かった。ウラカンSTOがレーシングマシンのようなカラーリングで楽しめる一方、ウラカン テクニカは普段遣いできるように渋色単色をチョイスすると大人の雰囲気に仕上がるだろう。
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