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4億超えのブガッティは20台限定! すでに完売した「シロン」を手に入れるためのプレミアム価格とは?

「ヴェイロン」の2倍近い価格でも即完売した「シロン」というコレクターズアイテム

 早いもので、ブガッティから「ヴェイロン」の後継車となる「シロン」が発表されてから、すでに6年という時間が経過した。シロンは最終モデルとなった「シロン・スーパースポーツ」と、「シロン・ピュア・スポーツ」を、トータルで40台生産し、当初計画されていた500台の限定生産枠に到達。すでに2021年をもってオーダーは終了している。

 シロンは2016年のジュネーブ・ショーで正式に発表された。当時の価格は約3億円で、これはヴェイロンが1億6300万円で日本市場での販売を開始したことを考えれば、非常に高価な価格設定だったといわざるを得ない。

「ヴェイロン」同様、スッキリとしたコックピットの「シロン・スポーツ」だが、スイッチなどひとつひとつパーツの作り込みは精巧である(C)2022 Courtesy of RM Sotheby's
「ヴェイロン」同様、スッキリとしたコックピットの「シロン・スポーツ」だが、スイッチなどひとつひとつパーツの作り込みは精巧である(C)2022 Courtesy of RM Sotheby's

 車名のシロンは第二次世界大戦前のブガッティでワークスドライバーを務めた、ルイ・シロンにちなむもの。ちなみにVW傘下のブガッティは、そのハイパースポーツ・プロトタイプである「EB18/3」にもシロンの名を掲げているが、生産型第1号車として選ばれたのは「EB18/4ヴェイロン」の流れを汲む、ヴェイロン16.4(あるいはシンプルにヴェイロン)だった。リアミッドに搭載されるエンジンが3バンク式のW型18気筒+4ターボから、4バンク式のW型16気筒+4ターボに変更されたことが、生産型でのもっとも大きな特徴といえた。

 シロンの8リッターW型16気筒+4ターボエンジンが発揮する最高出力&最大トルクは、驚異の1500ps&1600Nm。これに7速のセミAT(DSG)を組み合わせるが、そのほとんどのパーツはシロンのために新設計されている。

 4基のターボチャージャーは可変式で、発進時などの低速域では2基のみが、そしてエンジンスピードが3800rpmに達した時点で、4基すべてが過給を開始するようにセッティングされている。駆動方式はセンターデフに電子制御多板クラッチ方式のハルデックス・カップリングを使用したもので、常時最適な前後駆動力配分でトルクを路面に伝達する。

●ブガッティの新たな境地を拓いた「シロン・スポーツ」

 馬蹄形のフロントグリル、そしてボディ中央を前後に貫くセンターラインに象徴されるように、かつての名作と称され、ブガッティのファンならば誰もが一度はその姿を見たいと熱望する「タイプ57クーペ・アトランティーク」をモチーフとしたスタイリングは、ランボルギーニで「ウラカン」のデザインにも関係したサシャ・セリパノフの手によるもの。ボディサイドの大きなCラインは、もちろんシロンのイニシャルからアイデアを得たものとされている。

 それまで400km/hを超える最高速をもっとも重要なスペックとしてきたブガッティだったが、2018年のジュネーブ・ショーで、当時同社のCEOだったステファン・ヴィンケルマンは、積極的な最高速戦争からの撤退をコメントした。

 その代わりに誕生したのが、標準モデルのシロンからさらに18kgを軽量化し、サスペンションやドライブトレインにも改良を施した20台の限定車「シロン・スポーツ・110 ans Bugatti」である。そしてブガッティはその後、さまざまなコーナリング性能を重視した限定車を生み続けたのだ(もちろん最高速も世界の頂点にあり続けたが)。

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