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事故車の「フェラーリ458」を参考に「コルベットZ06」は作られた!? シボレー関係者が明かすフェラーリV8を分解した理由とは

ミッドシップになって、コルベットは史上最大の転換期を迎えた

 シボレー「コルベット」がFRレイアウトを捨て、ミッドシップのスポーツカーへと生まれ変わったことは、大きなニュースだった。2020年の発売以降、先代の在庫を抱えたディーラーが在庫処分に困り果てるほど、新型の人気は高く、これまでのファンに加え、ヨーロッパのスポーツカー愛好家からも注目された。そして2021年10月には、高性能版である「Z06」が発表された。

「コルベットZ06」がエンジン開発の参考にしたのは、フェラーリ「458」の自然吸気V8だった(C)General Motors
「コルベットZ06」がエンジン開発の参考にしたのは、フェラーリ「458」の自然吸気V8だった(C)General Motors

●事故車のフェラーリエンジンがお手本に!?

 新型コルベットZ06の最大の特徴は、エンジンのクランクシャフトにフラットプレーンクランクを採用したこと。クランクシャフトとは、ピストンの上下運動を回転運動に変換するパーツのことで、形状によってピストンの点火順が異なる。V8エンジンのクランクシャフトは、主にフラットプレーンクランクとクロスプレーンクランクのふたつがある。

 ほとんどの市販車はクロスプレーンクランクを採用する。エンジンの振動バランスに優れており、快適性を損なわないというのが理由だ。

 対してフラットプレーンクランクは、ピストンやクランクシャフトの運動バランスが悪く、振動が大きいため快適性を求める事はできない。そのかわり、片列の4気筒はバランス良く点火するため、排気干渉が少なく高出力を狙える。そんなフラットプレーンクランクは、快適性を度外視してでもパワーを追求するレーシングカーに用いられている。また、フェラーリやマクラーレンといった一部のスーパーカーメーカーも採用している。

 2022年上旬、コルベットZ06のチーフエンジニアであるジョーダン・リー氏は「コルベットがフラットプレーンクランクを初採用するにあたって、フェラーリのエンジンを分解して調べた」と、ある自動車メディアのインタビューで語った。

 コルベットのエンジニアチームは、ネットオークションサイトのeBayで、事故車のフェラーリ「458」に搭載されていたエンジンを購入。イグニッションコイルの絶縁方法や電装部品の固定といった、フラットプレーンクランクを採用するにあたっての振動対策を、フェラーリ製V8エンジンを分解することで学んだという。

 本国では、1200万円前後とリーズナブルな値段設定が予想されているZ06。排気干渉の少ないフラットプレーンクランクが生み出す痛快なサウンドや、みなぎるパワーが、さらにコルベットのファンを増やし続けるだろう。

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