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【フェラーリの激怒を買ったフェラーリ3選】自分のクルマでも訴えられた跳ね馬の理由とは

勝手にカスタムすることは、フェラーリの上顧客でも許されない!?

 製造業はたくさん商品を作って、たくさん売れることが良いに決まっている。しかし、販売量を追い求めない会社もなかには存在する。あえて需要より少なく商品供給することで、購買層のハートを掴むのだ。

“出し惜しみ”といえばそこまでかもしれないが、出し惜しむことで購買層をイライラさせ、入手したときの充実感を一層強いものにしている。スイスの高級時計メーカーやイタリアのスーパーカーメーカーなどが、この戦略をとっている。

ルーフをカットされた「F40LM」。ロールケージやフロントスクリーンの完成度はオリジナルにも思えるほどだ
ルーフをカットされた「F40LM」。ロールケージやフロントスクリーンの完成度はオリジナルにも思えるほどだ

●ミケロッティ監修でも改造はNG!?

 文字にすると“簡単”に聞こえるかもしれないが、実際は非常に難しい。買えない状況を自ら作り出しておきながら、購買層に「買えないなら要らないや」と諦めさせてはいけないのだから……、その工夫や努力たるや並大抵のことではないはずだ。だからなのか、フェラーリはブランドイメージを守るために、時に厳しい対応をしている。

 例えば、IMSA GT選手権で元F1ドライバー、ジャン・アレジがステアリングを握ったフェラーリ「F40LM」。レース車両として現役引退後、経緯は不明だがアマチュア・レーサーかつフェラーリ・コレクターでビリオネア(千億万長者)のジャン・バラトンが購入した。

 もう現役のレースカーではないし、差別化を図りたいと思ったバラトン。フェラーリ・パートナーであったミケロット監修のもと、屋根を切ってオープンモデルにし、チュブラー・スチールケージを備え、サスペンションを一新。エキゾーストはサイドステップ部分に移設。これはこれでカッコいいと思うのだが、フェラーリはこれにご立腹。

 フェラーリは、当該車両にオフィシャルイベントへの参加を拒絶し、バラトン宛てに弁護士の名前入りで“著作物の侵害と、改造の停止を求める”という書面を送付したそうだ。これを受けてバラトンは、車両に取り付けられている「フェラーリ」のエンブレムを取り外して、オフィシャルイベント以外で活用していた。

 そんなF40LMだが、2011年にはダーク・ジャン・ファン・ランテの手に渡ったようだ。SNSに投稿された動画を見るかぎり、フェラーリのエンブレムが復活している。

 先日VAGUEでは、ミケロッティが「400i」をベースとしてワンオフで製作した「メーラS」を紹介したが、こちらは2010年にフェラーリ公式のクラシック部門「フェラーリ・クラシケ」に入庫してレストレーションされている。つまりフェラーリから認められたということなのだろうが、どこで線引きされるのかのさじ加減が非常に難しい。

Nextオーナーが勝手に手を加えても訴えられるフェラーリとは
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