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変態スーパーカー「チゼタ」が復活する証拠をつかんだ! すでに資金調達済みでガンディーニの承認待ち

チゼタという変態スーパーカーの生い立ちとは

 スーパーカーメーカーの歴史は、はかない夢のようなおとぎ話になることがある。2010年頃、世界各国で好景気を背景に「スーパーカー投資」が流行った。といってもスーパーカーを売買するわけではなく、スーパーカーメーカーを新たに立ち上げるというもの。なかには、見事な成長を遂げたリマックのような会社もあるが、その多くはチューブラーフレームにカッコいいカーボンファイバー製ボディパネルを合体、寄せ集めたパーツ(悪い意味ではなく)でスーパーカー然とした車両っぽく見せ、投資家を募っていた。

モンデッリがインスタグラムにアップした写真。情報がないため断定はできないが、これが新生チゼタ「V16T」のようだ(C)Instagram(@mandelli16cilindri)
モンデッリがインスタグラムにアップした写真。情報がないため断定はできないが、これが新生チゼタ「V16T」のようだ(C)Instagram(@mandelli16cilindri)

●スーパーカー業界に殴り込んだチゼタとは

「チゼタ」は、そんなスーパーカーおとぎ話よりも、さらに一歩も二歩も進んだ、ミステリー小説と化している。

 アメリカ在住のイタリア人で、元ランボルギーニのテストドライバーであるクラウディオ・ザンポッリ。3度のアカデミー賞、4度のグラミー賞、4度のゴールデングローブ賞を獲得したイタリア系アメリカ人音楽家のジョバンニ・ジョルジョ・モロダー。チゼタはこのふたりによって設立された。

 チゼタという名前は、クラウディア・ザンポッリのイニシャル「C.Z」をイタリア語読みしたものだった。

 ザンポッリはランボルギーニを退社後、アメリカ・ロサンゼルスにてランボルギーニディーラーを営んでいた。モロダーは、自身が所有するランボルギーニ「カウンタック」のメンテナンスをザンポッリに依頼して、ふたりは親密になったといわれている。そんなイタリアにルーツを持つふたりが揃い、1987年にスーパーカー界の“メッカ”であるイタリア・モデナにチゼタを設立した。

 1988年には、ビバリーヒルズのセンチュリー・プラザでプロトタイプ「チゼタ モロダーV16T」を華々しく発表した。そして、1989年のジュネーブショーでワールドプレミアを果たす。

 当時としては画期的だったV型16気筒エンジンを搭載した上、ランボルギーニ カウンタックや「ディアブロ」を手掛けたマルチェッロ・ガンディーニがデザインしたということもあって、瞬く間に世界中から注目を集めた。なおV16Tのデザインは、ガンディーニがランボルギーニ社に「ディアブロ」として提案して却下されたものが色濃く反映されているといわれている。

 車名にある「T」は横置きを意味するTransverseの頭文字。横置きで16気筒とは物凄い存在感だ。そして、横置き16気筒エンジンなのは、新興スーパーカーメーカーとして世間の注目を集めるためだった、とザンポッリは明言している。

 また、ブガッティが無償でテスト施設の使用を申し出たり、名だたる自動車メーカーがチゼタ モロダーV16Tを見に訪れたりした、とザンポッリは晩年のインタビューで語っている。

Nextチゼタが令和の時代に復活するかもしれないこれだけの理由
Gallery【画像】変態V16エンジン搭載スーパーカー復活⁉ 「チゼタV16T」を見る(15枚)

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