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新車時の2倍の3300万円に高騰!! ボンドカー「Z8」とアルピナ「ロードスターV8」は何が違う?

BMWがボンドカーだった頃のアルピナモデルとは

 かつてBMWには「Z8」というモデルがあった。このクルマは1990年代半ばに「Z07コンセプト」として開発がはじまり、1999年のフランクフルトモーターショーで発表されたのち、2000年に「Z8」としてデビューしている。映画『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』において、ボンドカーとして採用されたことでも有名だ。

 生産が終了したのは2002年11月。搭載されていたエンジンはS62型5リッターV型8気筒。Sという記号がつくことからもわかるように、BMW M社が開発したものである。E39型「M5」に搭載されたエンジンと同型で、トランスミッションは6速マニュアルが組み合わされた。

アルピナといえばフロントのチンスポイラーがアイデンティティであるが、「ロードスターV8」のフロントは「Z8」と同じだ(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
アルピナといえばフロントのチンスポイラーがアイデンティティであるが、「ロードスターV8」のフロントは「Z8」と同じだ(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●ATで操れるZ8とは

 Z8の生産台数は5700台あまりといわれているが、その半数はアメリカに輸出されている。そのことからわかるのは、とくにアメリカにおいてZ8の人気が高かったということだ。アメリカでの新車販売価格は12万8000ドル。これは当時からすればかなりの高額である。ちなみに日本での新車販売価格は、約1600万円で、街で見かけることはまれだった。

 そんなアメリカでの人気車であったZ8が販売終了となった2002年末、アルピナがZ8をベースとして開発をはじめたのが今回紹介するBMWアルピナ「ロードスターV8」である。

 このアルピナ・ロードスターは、Z8と同じくV8エンジンを搭載しているが、実はZ8と同じものではない。そこに使われているのは、381psを発生する4.8リッターエンジンだ。

 Z8に搭載されていたS62型が51.0kgm/3800rpmという最大トルクであったのに対して、アルピナが搭載したエンジンは53.0kgm/3800rpmと、トルク重視のものとなっている。

 トランスミッションも、アルピナ・ロードスターV8はマニュアルではなく、パドルによる変速が可能な5速ATスイッチトロニックのみ。これはつまり、よりグランドツーリング的なキャラクターを強めたといっていい。主な市場となるアメリカでのニーズに応えた仕様だったのだろう。

Nextボンドカーのアルピナ版にはプレ値がつくのか?
Gallery【画像】アルピナ流に仕立てられた「Z8」を見る(26枚)

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