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規格外の「ブガッティ・トリビア」平均オーナーの所有車は84台! ダイヤ1カラットが標準装備とは?

1台数億という価格でも売るたびに赤字だった「ヴェイロン」

 2014年に、総合情報サービス会社の「ブルームバーグ」が、当時のブガッティ社CEOにインタビューをおこなった。そこで明らかになったのは、善良な一般市民が理解できる範疇を超越した、ブガッティ「ヴェイロン」の“平均”オーナー像だった。なんと車両84台、プライベートジェット3機、大型ヨット(クルーザーの類)1艘を保有しているのが“平均”だというのだ。尋常ではない世界だ。そこで、あらためてブガッティにまつわる面白話を拾い上げてみよう。

シロンのオーディオシステムには、ダイヤモンド薄膜がコーティングされたスピーカー振動板が採用され、その量は1カラット相当になるという
シロンのオーディオシステムには、ダイヤモンド薄膜がコーティングされたスピーカー振動板が採用され、その量は1カラット相当になるという

●1台売る毎に600万ドルの赤字

 ブガッティがヴェイロンを生産するために投下した金額は、16億2000万ドルといわれている。アメリカのバースタイン・リサーチ社の調べによると、ヴェイロン1台販売するごとに、ブガッティは600万ドルの赤字を被るという。つまり、生産台数450台(スペシャルモデル含む)のヴェイロンを販売したブガッティは、大赤字だったというのだ。

 もっとも、ヴェイロンで得たノウハウは「シロン」でも使えるものもあるだろうし、シロンのスペシャルモデルはヴェイロンのときよりも高額設定ではある。少しは利益率が改善しているのではないだろうか? そもそも、フォルクスワーゲン・グループによるブガッティ復活を決めた故ピエヒ会長は、「F1に参戦するよりも安くて、宣伝効果も高い」とそろばんを弾いていた。

 エンジンはパワーアップを図ることよりも、安定的に稼働させるための冷却のほうが難しいといわれている。ゆえに「馬力競争は終わる」とよくいわれるのだが、ブガッティは周囲を圧倒する8リッターW16エンジンで1000psオーバーを実現させた。

 ヴェイロンで度肝を抜かれたのはラジエーター10機を装備してきたことだった。シロンも同じく10機のラジエーターを備えており、冷却水の容量は37リットルで毎分800リットル相当の冷却水が循環する。なお、W16エンジンは発熱量が尋常ではなく、開発時にブガッティの施設が燃えた、という逸話が残っている。

“熱”繋がりで、シロンのエアコンに目を向けてみると、これまた凄い。400km/hオーバーの世界でも、灼熱地獄の砂漠でも、日常のドライブでも、エアコンは車内を素早く快適な温度に保つことができるという。といっても、シロンの車内はさほど広くないのだが……。それでも、約80平米(約44畳)の部屋に対応できるだけの冷暖房能力を備えているのだという。

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