1000万円で手に入るモンスター「チンクエチェント」とは
イタリアの大衆車フィアット「500(チンクエチェント)」にレーシングモディファイを加えた強烈なマシンを紹介しよう。そのマシンの名は「500MAXI」。イタリアのSCUDERIA CIOCIARO CORSEというカロッツェリアが手がけたスペシャルカーである。

●ヒルクライム用として開発されたチンクエチェント
そもそもこのマシンは、イタリアで盛んに開催されているヒルクライムに参戦することを目的に製作されたものだ。
チンクエチェントは、ラリーカーのごとく小回りが効き、連続するコーナーをスムーズに走るために大胆なワイドボディ化がなされている。
イタリアのコレクターズカーを専門に扱うSCCが、偶然このマシンを目にして、「これは面白い」と日本仕様にモディファイを加えて輸入するようになった。
戦うステージは、ストリートステージのヒルクライム。500MAXIは、たったの15psしかなかったチンクエチェントとは比べようもないほど高いポテンシャルを発揮するように仕立てられている。
確かに見た目からも激しく攻めるレーシングカーならではのスタイルである。装着しているカウルは軽量なファイバー製だ。張り出した前後フェンダーなど、大胆なモディファイがなされているが、どこから見てもチンクエチェントに見えるのは、このマシンを手掛けたカロッツェリアの力量と粋な演出、そしてフィアット愛すら感じられるものだ。
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