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フェラーリ「F50」は新車価格の9倍! およそ4億5000万円に価格が高騰した理由とは

F1をそのまま公道用にしたようなフェラーリ

 2021年3月に、アメリカのフロリダ州アメリア・アイランドで開催されたコンクール・デレガンスのオークションで、377万2500ドル(当時のレートで約4億743万円)という驚異的な落札価格を記録したフェラーリ「F50」。その話題性も大きく影響したのだろう。2022年もRMサザビーズ社は、1996年式のF50をアメリア・アイランド・オークションの舞台に導くことに成功した。

「オンロード用のF1マシン」とフェラーリ自らが表現していた「F50」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
「オンロード用のF1マシン」とフェラーリ自らが表現していた「F50」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●フェラーリ50周年を記念したスペチアーレ

 ちなみに今回出品されたF50は、走行距離が1万2722kmと、2021年に出品された個体よりオドメーターの数字は2倍以上を刻んでいるが、フェラーリクラシケによる認定はもちろん取得済み。

 その書類をさらに精査したところ、2021年までのTUVの認定証明書が発行されていることが確認できたものの、この年には目立ったサービスはおこなわれていない。落札者はサービスブックを参照して、ワークショップの履歴を確認する必要があるとRMサザビーズの担当者は語っている。

 また同車には新品の燃料タンクも付属して出品されるが、その取り付けも新オーナーによる仕事となるのはいうまでもない。

 F50は、フェラーリの創立50周年を記念して企画、製作されたスペチアーレで、フェラーリは最初からそれを、「オンロード用のF1マシン」と表現していた。

 それは前作の「F40」からの進化型ではなく、直感的で純粋なドライビングを選ばれた349人に体験させるために、当時のF1マシンに限りなく近い設計を採用したモデルだった。

 基本構造体となるカーボンモノコックはもちろんのこと、1990年のF1選手権でアラン・プロストが駆ったフェラーリ「641」に搭載され、5勝をあげた3.5リッターV型12気筒エンジンの流れを汲むティーポF130B型エンジンを搭載していた。

 このエンジンをモノコックタブにリジッドマウント(剛結)し、シャシのストレスメンバーとして活用したことなどは、F1マシンに近い設計の代表的な例といえる。

 リアサスペンションのリンケージも、このF130B型エンジンに組み合わされる6速MTに直接接合され、それはサスペンション剛性の向上に大きく貢献した。

 ただしその代償として、カスタマーとパッセンジャーは、ロードモデルとは思えないほどにハードでスパルタンな乗り心地やノイズを受け入れなければならなかった。

 F130B型エンジンの最高出力は525ps、最高速は323km/hに達し、フェラーリが所有するフィオラノでのラップタイムはF40よりも3秒の短縮を実現した。

Next「F50」はどこまで価格高騰するのか?
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