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「ガルウイングドア」が人気! メルセデスAMG「SLSクーペ」は「ロードスター」の倍近い値段に高騰

「SLS」のクーペとロードスターで倍近い価格差となる理由とは

 今回の出品車のディテールを見てみよう。まず2011年式のクーペは、新車でのデリバリーからわずかに3470マイル(約5584km)という短い走行距離が第一の魅力だ。

内外装をレッドで統一されたメルセデスAMG「SLSロードスター」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
内外装をレッドで統一されたメルセデスAMG「SLSロードスター」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●ガルウイングドアに価値がある

 もちろんこの間オーナーは、それをガレージに収め続けたのではなく、定期的にディーラーでのメンテナンスを受け、車両の状態を完璧に保ってきた。

「マグノ・アラナイト・グレー」と呼ばれるボディカラーに、特別なレッドのクラッシック・レザーが使用されたインテリアのコンディションの良さはそれを証明するところ。

 装備ではAMGパフォーマンスサスペンション、バング&オルフセンのサウンドシステム、エクステリアとインテリアのカーボンパッケージなどが注目されるところだが、とくにAMGパフォーマンスサスペンションは、2011年モデルのクーペのみで設定されたオプション装備。よりサーキット走行にフォーカスしたフットワークを望むカスタマーには、この出品車はまさに「ベスト・オブ・SLS AMG」といえそうだ。

 もう一方の2012年式ロードスターは、内外装をレッドで統一され、いかにもラグジュアリーなオープン・スポーツといった印象の1台。走行距離は2万3780マイル未満(約3万8270km)と、こちらも年式を考えれば平均的というよりも少な目の数字がオドメーターには表示されている。

 メルセデスAMGの鍛造ホイールを始め、高光沢カーボントリム、メモリパッケージ、エアスカーフシステム、バイキセノンヘッドランプ等々、装備内容も十分に納得できるもの。

 ロードスターはSLS AMGシリーズの中でも生産期間は2010年から2014年までと短く、全モデルの生産台数はトータルで約1万2000台。ロードスターはそのうち約4000台を占めるにすぎない。その希少価値やコンディションの程度をどう見るかに注目が集まった。

* * *

 最終的には、クーペがエスティメートをわずかに上回る28万ドル(邦貨換算約3220万円)、ロードスターもエスティメートを少しだけ上回った15万1200ドル(邦貨換算約1740万円)であった。台数の少ないロードスターのほうがおよそ半値に近い理由は、やはりクーペのガルウイングドアに人気が集まっているからだろう。

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