VAGUE(ヴァーグ)

「Eクラス泥沼生活スタート」ハンチングとの果てしなき戦いの後に伊勢神宮まで自走しました【W124日誌】

W124の持病「ハンチング」に取り組む

 新年あけましておめでとうございます。

 2022年最初のW124日誌は、皆様の大好きなメンテナンス話から始めることにしよう。

 筆者のW124「280E」は、購入時からハンチング(アイドリングの回転数が一定しない)が出ていた。比較的状態が良い時には、600−800rpmあたりでメーターの針がゆっくりと上下するのがわかる程度なのだが、しばらく乗って各部が温まってくると1000rpmあたりまで振れ幅が広がるとともに、上下に振れる勢いが強くなって車体が震えるほどになってしまうことがたびたびある。

 そこまでハンチングが大きくなると、交差点などでDレンジのままブレーキを踏んでいても車体が前に出そうになるし、バックでクリープを使いながら車庫入れする際には、ギア比が高くて車速が一定しないので危険だ。こうしたハンチングは、現在実働中のW124にはよくみられる症状のようで、なかなか原因が特定できないという厄介な持病のようなものらしい。早速アイディングに入院して、治療に専念することにした。

伊勢神宮外宮参道のW124。後方の建物は「あそらの茶屋」の店舗だ
伊勢神宮外宮参道のW124。後方の建物は「あそらの茶屋」の店舗だ

●大物のスロットルアクチュエーター交換までやってみた

 スキャナーを使った診断では、メインのコンピューターは異常なし。とりあえず疑いのあるパージバルブ(1万8000円前後。ガソリンタンクから蒸発する燃料を大気に放出しないためのもの)を交換して様子見したものの、治る兆候は全くなかった。

 そこで本格的な治療ということになり、まずは負圧で燃料の混合気をコントロールするためのフューエルプレッシャーレギュレーター(1万3420円)とスイッチオーバーバルブ(3万9820円)を交換。そして、大物のスロットルアクチュエーター(スロットルバルブとも呼ばれる。27万6980円)を取り変えることになった。

 外したアクチュエーターのバタフライ部分にはスラッジがあまりついていない比較的綺麗な状態で、ボディにはVDO(Made in Germany)社の刻印と1992年12月製造であることを示すシールを見ることができた。約30年間ご苦労様。

 本体横のカバーの中には、クルーズコントロールなどで使用する電子部品が入っているとのことで、それが劣化している可能性がある。そして紙のように薄いガスケット(396円)も交換した。

交換したスロットルアクチュエーター(右上)とガスケット(右下)、コンタクトリング(左上)、ケーブル
交換したスロットルアクチュエーター(右上)とガスケット(右下)、コンタクトリング(左上)、ケーブル

 その結果は……、完治とまではいかず、微妙なハンチングが残る状態までに持っていくことができた、というものだった。Dレンジの停車中ではほとんど気にならなくなったものの、やはりR(後退時)での動きが不安定なため、時期を見て更なる原因追求をおこなうことにした。

 また前回紹介したエアバッグのアラーム点灯という症状が残っていたので、ステアリング裏側のコンタクトリング(4万3780円)とケーブル(6248円)も同じ入庫時に交換。部品代と工賃を合計するとかなりの額を要した今回の入庫だったけれども、W124が完調になるまでにはまだまだ先が長そうだ。

Next不安要素はあるものの、伊勢・岡山へ1600kmのロングドライブを敢行
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