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「インテル入ってる」自動運転トラックがドライバー不足を解消⁉ CES 2022でお披露目

電気自動車の無人トラックがCESでお披露目

 2022年1月5日から8日にわたって、アメリカ・ラスベガスで開催される電子機器の見本市「CES」。そこで世界初となる多店舗配送用キャブレス電気自動車「トランスポーター」がお披露目された。

 開発したのはシリコンバレーのベンチャー企業であるUdelv社。自動運転システムは、インテル傘下のMobileye社が開発したものを採用している。Mobileye社の自動運転システムは、カメラやレーダー、ライダーセンサーを備えたセンシングソリューション「True Redundancy」、クラウドソーシングによる 「Roadbook AV」マップ、責任感知型安全論(RSS)運転ポリシー、というモビリティの3大要素をすべて実装した初のソリューションを誇っている。

 荷物の配送や乗客の輸送など幅広い用途で使用でき、現在利用可能な自動運転ソリューションとしてはもっとも高い汎用性が見込まれるという。すでにフランス・パリでは「パリ交通団」と、商用ライドヘイリング・サービス「ロボタクシー」の実証実験を展開している。また2022年には、イスラエル・テルアビブとドイツ・ミュンヘンでも実証実験をする予定となっている。

 理論上ロボタクシーは、車両オーナーに不労所得をもたらすはずだ。また、自動運転ゆえに法人所有だろうと、個人所有だろうと、タクシー免許の交付条件は同一になるべきだろう。もしかしたら、クルマの「販売」や「所有」という概念も大きく変わるかもしれない。なぜなら、ロボタクシーは電気が足りなくなれば自動で充電するし、充電している時以外は稼働し続けるからだ。

2022年のCESで発表されたUdelvのトランスポーター。内部は運転システムや貨物のスペースとなっており、人が乗り込むスペースは用意されていない(C)Udelv
2022年のCESで発表されたUdelvのトランスポーター。内部は運転システムや貨物のスペースとなっており、人が乗り込むスペースは用意されていない(C)Udelv

●ドライバー不足はこれで解消する!?

 CESで発表されたトランスポーターは、商用配送車両の最大の課題であるドライバー不足と車両の電動化へ対応するために設計されている。とくに活躍が見込まれているのは物流業界用語で「ミドルマイル」と呼ばれている物流ターミナルや宅急便センター、物流倉庫などをつなぐ中間物流、ならびに「ラストワンマイル」と呼ばれる最終拠点から配送先を結ぶ区間での無人化だ。自動運転で高速道路の走行ができるだけでなく、1回の配送で最大80か所の停車を可能にした世界初の車両である。

 トランスポーターの貨物スペースであるカーゴポッド「uPod」は、特許技術であるアダプティブ・シェルビング(変形可能な棚)とホットスワップ(稼働しながら交換)を搭載している。効率的な積み下ろし用ハードウェアとソフトウェア、最先端のテレマティクス、リモートコントロールとオペレーション、フリートマネジメントサービスが一体になっているという。2023年末には商業展開を開始し、2028年までに5万台以上の運用が見込まれている。

 今後Udelv社の物流におけるソリューションが、過疎地における買い物困難者や高齢者の免許返納に伴う移動の不自由の解決策へ結びつくことを願ってやまない。

 ちなみにUdelv社は日本の丸紅が特定目的会社を通じて出資している。

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