VAGUE(ヴァーグ)

「ミウラ」の名を冠したパワーボートはランボルギーニ製V12エンジンを2基搭載していました

パワーボードにもV12エンジンを搭載した「ミウラ」が存在した

 今回オークションレビューをお届けするのは、自動車ではないけれど、ランボルギーニとは浅からぬ縁のある乗り物。しかも「MIURA(ミウラ)」の名を冠しているボートである。

38フィートのアルミニウム製モノハル型の船体はヴィアレッジョに本拠を置くボートビルダー「CUV」によって製造された(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
38フィートのアルミニウム製モノハル型の船体はヴィアレッジョに本拠を置くボートビルダー「CUV」によって製造された(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

 パワーボート競技の最上級カテゴリー「オフショア」では、ランボルギーニV12エンジンを搭載したモンスター級のボートが、1980年代中盤から今世紀初頭にかけて輝かしい戦果を残した……、というエピソードはこれまでVAGUEでもお話ししたことがある。

 このほど「Guikas Collection」オークションに出品されたパワーボートは、その最初期にあたる1984年から「UIM(Union Internationale Motonautique:モーターボート国際連合)」世界選手権にて華々しい活躍を果たし、ランボルギーニの船舶エンジン事業に弾みをつけたマイルストーンともいえる船である。

●モーターボートにV12を搭載したのはフェルッチオの発案だった

 もともとモーターボートにランボルギーニV12エンジンを搭載するというアイデアは、1960年代から生み出されていたという。アイデアの源は、ランボルギーニの開祖であるフェルッチオ・ランボルギーニその人。

 彼は「モーターボート界のフェラーリ」あるいはイタリア的「ドルチェ・ヴィータ」の代名詞とも称された、総木造高級ランナバウト・ボート「アクアラマ」に、ランボルギーニ「350GT」用の3.5リッターV12エンジンを2機がけしたスペシャルボートを発案。自身のために1艇のみが製作されることになった。

 そののちフェルッチォは、アウトモビリ・ランボルギーニ社の経営権を手放さざるを得なくなったが、この「リーヴァ・アクアラマ・ランボルギーニ」や、ランボルギーニV12を載せて試験的に製作したオフショアレース用ボートの経験から、新しい社主として経営を引き受けたパトリック・ミムランに、オフショアレース用のエンジンを開発するようアドバイスしたといわれている。

 1980年代のランボルギーニは依然として経済的苦境に立たされており、高級スポーツカー以外のマーケットへの進出を模索していたところだった。そこでミムランは、高級プレジャーボートと高性能レースボートの両方に向けて、より大排気量化したV12エンジンを製造しようと決断。こうして「モトーリ・マリーニ・ランボルギーニS.p.A.」が誕生するに至ったとされる。

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