4月12日は復活祭 ロールス・ロイスがつくった豪華絢爛「イースターエッグ」とは
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●ファベルジェエッグの歴史
ファベルジェエッグの歴史は、イースターと密接に関連している。
1885年、ロシアの皇帝アレクサンドル3世は、妻であるマリアフェオドロフナ皇后に、思い出に残るイースターのプレゼントを贈りたいと考えていた。
そこで皇帝は、有名なサンクトペテルブルクの金細工師のファベルジェ家に依頼して、見事なイースター・エッグを作らせた。
このイースター・エッグは金で作られ、不透明なエナメルを塗った白い殻を開くと、金でできた黄色い卵黄が出現。そのなかには黄金の雌鶏が含まれており、黄金の雌鶏を開くと、なかには小さなダイヤモンドを施したインペリアルクラウン(王冠)のレプリカと、小さなルビーペンダントが吊り下げられていたという。
これが非常に喜ばれたので、ファベルジェの卵をプレゼントすることはロシア王朝のイースターの伝統になった。
ファベルジェは、アレクサンドル3世のためにさらに9つのイースター・エッグを作り、後継者のニコライ2世のために40個を製作。ちなみにこのニコライ2世は自動車の愛好家でもあり、彼のコレクションには有名な紫のロールス・ロイス「シルバーゴースト」が含まれている。
ただし、イースター・エッグの多くは、1917年のロシア革命で散逸。残ったエッグは貴重な芸術作品のひとつとなり、1887年に製作された3つめのインペリアル・ファベルジェ・エッグは、2014年にロンドンでオークションにかけられ、3300万ドル(日本円で約36億円)で落札されている。
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