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【ポルシェの奇抜アートカー10選】話題を集めた911スワンを製作したアーティストは「ケイマン」のオーナーだった!

インスタでバズりまくったピョンピョン飛び跳ねる「911」の続編とは

 2020年11月、一枚のデジタル写真がインスタグラム界隈を騒がせた。正確には写真ではなく、「デジタルアート」だが……。製作者はスコットランドのデジタルアーティスト、クリス・ラブロイ氏。彼はなんとポルシェ901型「911」と、フラミンゴを象った浮き輪を融合させたのだ。

 ハードコアなポルシェファンから批判を浴びそうなほど斬新だが、ラブロイ氏は根っからのクルマ好きで、もちろんポルシェも大好き。子供のころによく見ていたテレビ番組はBBCの「Top Gear」で、現在の愛車は「718ケイマンGTS」というカーガイ。カーデザイナーの登竜門として知られている名門大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの卒業生でもある。

 そんな彼が以前に制作した901フラミンゴはバズりにバズって、ポルシェの目に留まったようで、なんとポルシェ・チャイナ創設20周年を記念した作品づくりを依頼されたのだという。ほかの高級スポーツカーメーカーだったら訴訟問題に発展しそうな作品に思えるが、いやはやポルシェの懐の深さを感じさせる出来事だ。

996スワンは、ホイールハウスとホイールベース間のボディをカットし浮き輪をセット。フロントウインドウ部からは白鳥が顔を出す(C)Porsche(Facebook)
996スワンは、ホイールハウスとホイールベース間のボディをカットし浮き輪をセット。フロントウインドウ部からは白鳥が顔を出す(C)Porsche(Facebook)

 そして2021年11月にお披露目されたのが「996スワン」である。996型911をベースとしているのは、同車が中国に初めて正規輸入されたモデルだから。901フラミンゴとコンセプトは一緒なのだが、筆者の脳裏には志村けんさんのあの白鳥姿が……。

 もとい。ともあれ、中国では白鳥(スワン)は幸福の象徴なのだそう。しかも今回はデジタル作品にとどまることなく、なんと実際に「実車」まで作って、ポルシェ・チャイナ20周年記念イベントに活用されるのだとか。

●これまで話題になったポルシェのアートカーとは

 ちなみにポルシェ公式のニュースサイトでは、これまで制作されたアートカーを一挙に紹介している。

 パリ・ファッション・ウィークで「968」生誕30周年を記念したアートカー「968 L’ART」。968の今でも通用するデザイン力には驚かされる。もっとも、単なる968ではなくルーフは取り払われ、Aピラーもちょっと低めのスピードスター・スタイルになっている。手掛けたのはデザイナー/コレクターで、L’Art de L’Automobileというスーパーカー・ディーラーを経営する、アーサー・カー氏。

 ポルシェのコーナーズマガジン「CHRISTOPHORUS」でも紹介された南アフリカ人アーティスト、ネルソン・マカモ氏による、バンパー下部やドアミラーにペイントが施された992型911。アメリカ人コンテンポラリー・ビジュアル・アーティスト、ダニエル・アーシャム氏による“浸食”と名付けられた992型911なども取り上げられている。

 そのほか、2019年にル・マン24時間でクラス優勝した「911RSR」のアートカー、SEMAでお披露目された911S、ポルシェ・オーストラリア50周年で作られた996型911、最近何かと世間を賑わせているNFT化された991型911などが紹介されている。また、ポルシェ初の市販BEVとなった「タイカン」は、新しい時代の幕開けとあって様々なアーティストがアートカーを作っているようだ。

 個人的には、歌手のジャニス・ジョプリンが乗っていた356SCの復刻版が刺さる。『Mercedes Benz(邦題:ベンツが欲しい)』という曲で「神様、私にベンツを頂戴。私の友達は皆、ポルシェに乗っているの」と歌っていながら、ジョプリン自身はこれを歌った3年前からポルシェに乗っていたのだ。

Gallery【画像】クールなものから可愛らしいものまで「ポルシェのアートカーたち」を見る(13枚)

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