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「アウトバーン」の名を持つノモス グラスヒュッテの歴史を体現するドイツ機械式時計の矜持とは

19世紀半ばから脈々と続く伝統。ドイツ機械式腕時計の聖地グラスヒュッテ

 ドイツのドレスデン近郊、チェコとの国境に近くにある小さな町、グラスヒュッテ。エルツ山脈に囲まれたこの町に、時計作りの技術が根を下ろしたのは19世紀半ば。いまではドイツ腕時計産業の聖地とも称され、世界中から集まった職人たちが切磋琢磨を続けている。

 優れた品質を維持するために、「グラスヒュッテ」の名を冠することのできるブランドはごくわずか。厳しい基準をクリアした製品だけがその名を使用することが許されるが、そんな数少ないブランドのひとつがこのノモス グラスヒュッテである。

 ローランド・シュヴェルトナーによって1990年に設立された同社は、歴史こそ浅いものの、現在ドイツ国内でもっとも大きな機械式時計メーカーのひとつ。自社によるムーブメントの開発・製造に加えて、構成するパーツのほとんどをグラスヒュッテの自社工房で、手作業によって製作し続けているというから驚きだ。

  • 左より、「A9」「A3」「A7」

●ヴィンテージ・スポーツカーから着想を得た大胆なデザインとカラーに注目

 今回登場した限定モデルは、ノモス グラスヒュッテの各コレクションのなかでも、とくにモダンで洗練された佇まいで人気を集める「アウトバーン」のディレクターズカットモデル。

 白を基調に落ち着いたカラーでまとめたレギュラーモデルに対して、今回発表された数量限定モデルでは、白×オレンジレッドの「A3」、ブルー×イエローの「A7」、ブラック×グレーの「A9」とかなり思い切ったカラーを採用している。とくに「A3」「A7」では、インパクトのあるカラーをメインとしながら、針やインデックスに差し色を入れて全体を美しく調和させている。洗練された配色バランスは見事のひと言だ。

 質実剛健でどっしりとしたイメージのあるドイツのモノづくりだが、「アウトバーン」のデザインはあくまでスマート。この意匠を実現しているのが、高さわずか3.6mmという薄型設計の自社製自動巻きキャリバー「DUW6101」。

 無駄を廃したストイックなデザインは、どことなく速度計や走行距離計などを連想させるが、それもそのはず、デザインを手がけたヴェルナー・アイスリンガー自身、このデザインにはヴィンテージ・スポーツカーのイメージからインスピレーションを得たとのこと。

 深さのある文字盤は外周に行くに従って大きく立ち上がりをみせるが、これもレーストラックの外側レーンや、古いレーシングカーのフェンダーを思わせるもの。クルマ好きなら思わず惹かれるディティールが満載だ。

 一風変わったモデル名は、アイスリンガーが自身のお気に入りのドイツの高速道路の路線名から取られており、個性的なステンレススティールブレスレットもこのモデルのために特別にデザインされたもの。デザイナーの思い入れが詰まった逸品は、まさに「ディレクターズ・カット」の名にふさわしいといえるだろう。

●製品仕様
・ケース径:41.0mm
・ケース厚:10.5mm
・ケース:ステンレススチール
・ブレスレット:ノモス・スポーツブレスレット(ステンレススチール製専用デザイン)
・ムーブメント:自社製デイト付き自動巻きキャリバー DUW6101
・防水性:10気圧(100m)防水
・販売数:各色世界限定175本

Galleryノモスには珍しいカラーリングに注目

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