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中国製ハイパーカー「紅旗S9」のドリームチーム結成! ランボやフェラーリから重鎮を引き抜き

潤沢な資金力で世界の重鎮たちを集結

 中国自動車メーカーの第一汽車集団(FAW)は中国三大自動車メーカーのひとつで、傘下に「紅旗」を有する老舗だ。紅旗は1958年に国産自動車ブランドとして設立され、故毛沢東主席も愛用したことで名を馳せた。現在では主に中国の政府高官が乗るVIPブランドで、いうなれば中国の最高級車ブランドである。

 そんな紅旗が2019年のフランクフルトモーターショーで公開したのが「S9」という名のハイパーカーのコンセプトモデルだった。4リッターV8ツインターボエンジンと電気モーターを3つ組み合わせたハイブリッドカーで、最高出力1400psと発表されて話題になった。

 というのも、0−100km/h加速2秒未満、最高速度400km/hと、コンセプトカーらしい浮世離れしたスペックが謳われていたのだ。しかし、S9は決して絵空事ではなく、本当に70台を生産することが発表されている。

 第一汽車集団は2021年2月、イタリア、中国、アメリカに拠点を構えるEV設計&デザイン会社「シルクEV」と手を組んで、イタリアと中国に「シルクFAW」という合弁会社を設立。S9の開発・生産は、このシルクFAWがイタリア・エミリアロマーニャ州でおこなうという。

 ちなみにシルクEVを率いるのは、アメリカ人アセットマネージャーのジョナサン・クレーン。同氏は「クレーン・アセットマネージメント」という自身の会社の代表も務め、中国の上場投資信託を取り扱う金融業者であり、シルクFAWでは専務取締役を務めている。

 シルクFAWはS9の開発だけでなくEVやハイブリッドカーの開発をおこない、紅旗ブランドにおいて「S」シリーズとしてラインナップを拡充、販売するとも発表している。そして、いずれは第一汽車集団の本拠地である、吉林省長春市でも生産をする見込みだという。

  • 発表当初からデザインを一新された「紅旗S9」。パワートレインも1000psのEVとなる予定だったがハイブリッドへと変更された(C)Silk EV-FAW

●ハイパーカー業界の目玉になるか!

 そんなシルクFAWが最近、まるで“ドリームチーム”を結成させるかのごとく人材を引き抜いている。まず、デザイン部門の副部長にはアルファ ロメオ、セアト、アウディ、フォルクスワーゲンと渡り歩いた世界的自動車デザイナー、ワルター・デ・シルヴァを招き入れたことが注目を集めた。

 特別顧問には元フェラーリCEO、アメデオ・フェリーザを招聘。CTO(最高技術責任者)にはフェラーリでチーフ・エンジニアを務めたロベルト・フェデリ、そして社長として新たにランボルギーニでマーケティング担当役員だった、カティア・バッシを起用したことを発表した。なお、カティア・バッシは、イタリア・フォーブス誌で「イタリアでもっとも成功した女性100人」にも選出された人物だ。

 ふんだんな資金力で経験豊富な自動車業界の錚々たる重鎮たちを集めた、シルクFAW。このドリームチームが生み出す、紅旗S9のデビューからは目が離せない。そして、本物のアセットマネージャーが取締役会に名を連ねるシルクFAWが、どのようなカタチで発展を遂げるのかも、気になるところだ。

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