アロンソとナダルの愛用クルーザーは同じブランド! ソーラーパネル付ハイブリッド艇とは
リッチなアスリートはクルーザーにこだわる
世界的なテニスプレイヤー、ラファエル・ナダル選手の生涯獲得賞金は1億2490万ドルを超えている。209週連続で世界ランク(ATP)1位を守り、現在は6位の35歳。獲得賞金はまだまだ増えていくことだろう。ほかにも広告出演料など多額な報酬があり、その総資産は2億ドルを超えると噂されている。
2度の世界チャンピオンに輝いたF1ドライバー、フェルナンド・アロンソ選手も前述したナダル選手並みに稼いでいる。2000年にリザーブドライバーとして、2001年からはF1ドライバーとして活躍。2018年に1度はF1ドライバーを引退、と報じられるもWECやル・マン24時間レース、インディアナポリス500で活躍。今年からはまたF1に復帰。その際のアルピーヌF1チーム(旧ルノーF1チーム)との契約金は2500万ドルといわれ、総資産は2億6000万ドルを超えるといわれている。
両者ともに、スペイン出身でアスリートとして超一流、そしてリッチ。しかし、これら以外にも思わぬ共通点があった。それは「サンリーフ」というメーカーのクルーザーを所有している、ということだった。
この手の大型クルーザーは1週間単位でチャーターできるのだが、ナダル選手は「いつでも好きなときに乗りたい」から所有することを選んだそうだ。
2020年8月、「80サンリーフ・パワー」というモデルで船名「ホワイトパワー」が納車ならぬ、納艇された。カタマラン(双胴船)なので水深が浅いところへも行きやすいという特徴がある。「80」は80フィートを意味し、全長23.95m、全幅12mで居住スペースは340平米にものぼる。
船内は最大8ベッドルームまで設置できるが、ナダル選手はあえてベッドルームを3つにしてパーソナルな雰囲気を保ち、まるで自分の別荘のように仕上げたという。さらにインテリア設計段階の打ち合わせに本人が参加という肝の入りよう。
彼ほどの富豪であればクルーザーの管理には専属スタッフを雇っているはずだが、夫婦でクルーザーを清掃しているようすがYouTubeにアップされている。それほど気に入っているのだろう。
●アロンソのクルーザーはハイブリッド!
一方、アロンソ選手は、2021年8月に「60サンリーフ・パワーエコ」というモデルを発注したことが明らかになった。60フィートなので、ナダル選手のものよりはひと回り小さいが最大12名、クルー4名が乗船できるそうだ。
アロンソ選手のクルーザーで特筆すべきは“パワーエコ”という今時のパワーワードだ。これは時代を反映しているクルーザーで、電気モーターで航行する。パワーエコは船体表面(68.6平米分)をソーラーパネル一体型とすることで最大13kWの発電能力を持ち、最高出力180kWの電気モーター2基を駆動させる。
地上においてソーラーパネルは太陽の向きを気にしなければならないが、海上では水面からの乱反射もあるので船体全部で受け止められる、という考えなのだろう。バッテリーは250−320kWのものを搭載可能だ。
もっとも、太陽光発電で十分な電力が賄えないケースも想定し、100kWの発電機2基を備えている。そのため、電動クルーザーというよりは「ハイブリッド・クルーザー」とカテゴライズされるべきなのだろう。
ビジネスの世界でも、スポーツの世界でも「成功の証」と言えば豪邸に別荘、高級車、美術品や高級腕時計、プライベートジェット、そして、クルーザーは欠かせない。
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