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軽快で可愛いフレンチMVPの決定版! ルノーの「初代カングー」がおすすめなわけ【中古至難】

唯一無二のちょうどいいサイズ感

 通算3代目となる新型のルノー「カングー」は2021年4月にフランス国内で受注を開始し、6月には欧州のその他地域でも発売となった。日本への導入時期は未定だが、まぁ、2022年中には入ってくるのだろう。

 それはそれでいいのだが、3代目、すなわち日本から見ると次期型のカングーは、これまでの「カワイイ系デザイン」を捨て去って「マッチョ顔」に変身してしまった。

「クルマはマッチョな感じのほうがいい!」という人もいらっしゃろうが、多くのカングーユーザーならびにその潜在ユーザーは、持ち前のセンスの観点から「残念だ……」と感じているに違いない。

 で、そうなると現行型カングー(欧州の人から見ると先代カングー)の中古車の魅力がいや増してくるわけで、それを買おうと考えている人を、筆者は止めるつもりはない。非常に良い選択であると思う。

 だが実は「現行型じゃなくて初代カングーの中古車を買ったほうがいいのでは?」と、心の底では思っている。

 なぜならば、現行型のカングーはシトロエン「ベルランゴ」やプジョー「リフター」などの他モデルでも代替可能だが(もちろん100%代替可能だというつもりはない)、初代カングーは、あの独特のサイズ感ゆえに「代替不可能」であるからだ。

  • 初代ルノー「カングー」は5ナンバーサイズのコンパクトさ、圧倒的に優れた実用性、可愛らしい雰囲気を兼ね備えた大人気モデルだった(C)Renault SA

●軽快なフットワークこそ初代の美徳

 そんな代替不可能な1台である初代ルノー カングーについて、ざっとおさらいしておこう。

 初代ルノー カングーは、フルゴネットの小型貨物車であったルノー「エクスプレス」の後継モデルとして、フランスでは1997年に、乗用車の「カングー」と貨物車「カングー エクスプレス」が発表された。

 日本へは4年後の2002年3月に乗用車版が導入され、その愛らしいルックスと実用性の高さ、そしてそのルックスと実用性からはちょっと想像できないほどの「走行性能および走行フィールの良さ」により、たちどころにスマッシュヒットを記録。

 当初は1.4リッター直列4気筒エンジン+4速AT+跳ね上げ式のリアハッチゲートという仕様だったが、2003年のマイナーチェンジでフロントマスクのデザインが変更され、パワートレインも1.6リッター直列4気筒DOHC+4速プロアクティブATに。さらにリアゲートも観音開き(ダブルバックドア)が選択できるようになった。

 その後は5速MTも追加され、何度かのマイナーチェンジを経て2007年まで愛されながら販売を続けた。シートは3列ではなく2列で、ボディサイズは全長4035mm×全幅1675mm×全高1810mmという日本の道にはジャストといえる寸法。車両重量は、生産された時期によって微妙に異なるのだが4速AT車が1200kgほどで、5速MT車が1170kgほどだ。

 諸事情により大きく・重くなってしまった2代目=現行型カングーと比べると「軽快!」といえる走りと使い勝手の良さ、そして「たたずまいの良さ」が、初代ルノー カングーの大きな魅力だった。

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