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2300万円のドライビングシミュレーターで世界の有名なサーキットを体験! ピニンファリーナ製は何が違う?

ただのゲームではない本格的「ドライビングシミュレーター」の最高峰とは

 かつての「TVゲーム」や「ビデオゲーム」の対戦型ゲームが「eスポーツ」などと呼ばれるようになった現在では、もともとはゲームから発展したはずのドライビングシミュレーターも大きく進化している。「eモータースポーツ」などと呼ばれて、遊びとしても以前より格段に高度なものとなるにとどまらず、レーシングドライバーの育成やトレーニングにも活用されているという。

 その一方で、自らの部屋やガレージ、あるいはショールームなどに設置したいユーザーが増えていることから、シミュレーターのハード面、たとえばステアリングやシートで構成される「マシン」の部分の商品価値も求められるようになってきているそうだ。

 2021年9月17日、RMサザビーズの欧州本社がスイス・サンモリッツにて開催した、その名も「St. Moritz」オークションでは、1台の超高級ドライビングシミュレーターが競売の目玉商品として出品され、世界的な話題を提供することになった。

  • 2シーターグラントゥーリズモ「チシタリア202」にインスパイアされたというデザイン(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●名門カロッツェリアの生み出したシミュレーターとは?

 RMサザビーズ「St. Moritz」オークションに出品されたドライビングシミュレーターは「ピニンファリーナ・レジェンダ eクラシック・シミュレーター(Pininfarina Leggenda eClassic Simulator)」という、長い名前を持つ。

 その名が示すように、イタリアを代表する老舗カロッツェリア、ピニンファリーナが、クラシックカー/コレクターズカーをドライブしているときのドライビングファン、そしてスリルを再現することを目的として、自動車愛好家のためのプラットフォーム「ザ・クラシックカー・トラスト(TCCT)」と共同開発したというシミュレーターである。

「ピニン」の愛称で呼ばれたバッティスタ・ファリーナが1930年に独立・開業して以来、90周年を迎えたことを記念して開発され、イタリア・トリノ近郊カンビアーノにあるピニンファリーナのファクトリーにて、世界限定9台のみがハンドメイドされることになっているという。

 ピニンファリーナが、かつてホンダとともに開発したコンセプトカーになぞらえたのだろうか、「アルジェント・ヴィーヴォ(水銀)」と自称するシルバーメタリックのボディシェルは、オープンであることからフェラーリの「テスタロッサ」シリーズやマセラティの「300S」など、1950年代のレーシングスポーツを思わせるスタイリングに映る。

 しかしピニンファリーナ側のリリースによると、このスタイリングは同社が1940年代に手掛け、自動車デザイン史上のマイルストーン的存在と称される小さな2シーターグラントゥーリズモ「チシタリア202」にインスパイアされたものという。

 本物のクルマでいえばエンジンフード後部にあたる位置に、大きく湾曲したワイドスクリーンの画像モニターが設置されており、臨場感あふれるシミュレーター体験ができるように設えられているとのことである。

 ステアリングホイールは、イタリア製クラシックスポーツカーの定番ともいうべき、ナルディ社製のウッドリム。また、マニュアルのシフトレバーにクラシックな3ペダル、スターターボタンとともにダッシュボードに組み込まれた「ハンハルト」社製のヴィンテージ風クロノメーターなど、往年のスポーツカーたちへのオマージュを込めて、細部に至るまでこだわって丁寧に製作されているようだ。

「マローネ・タバコ(Marrone Tabacco:タバコブラウン)」色のコノリー社製レザーで囲まれたシングルシートとインテリアも合わせて、時代を超えたスポーツカーのデザインを見事に体現しているといえよう。

Nextピニンファリーナのシミュレーターは、新車で高級車が余裕で買えるプライス!
Gallery【画像】新車のスポーツカーが買える値段のシミュレーターとは?(7枚)

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