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渡航制限されているいま、空港の現役ベンチを自宅で使って旅気分! 日本で生産するスペイン発のAeroとは

世界の空港で使われているベンチ「Aero(エアロ)」とは

 海外旅行のトランジットの際に、どうしても乗り継ぎ便がうまく調整できず、空港で数時間を過ごしたことがある人は多いだろう。こうした旅の目的とは本質的に関係のない時間、空港ラウンジでゆっくり寛ぐのももちろんいい。

 しかし、世界のハブ空港は有名な建築家が設計している場合が多く、空港内を歩いて見学するのは意外と楽しい。設計された年代によって、建築に使用される素材や空間の使い方なども異なっていて、これらを見て歩くだけでも待ち時間はあっという間に過ぎてしまう。もちろんそこに使われている建具や照明、公共施設も見どころのひとつだ。

 とくに欧州のハブ空港に設置してあるベンチはデザイン性も高く、座り心地を試すだけために腰掛けたことのある人は、私だけではないはずだ。

  • 空港の待ち時間で使用したことがあるかもしれないAero

●日本で生産されるので入手しやすくなった

 ここで紹介するのは、空港だけでなくホテルなどで使用されている公共ベンチ「Aero(エアロ)」だ。

 2001年からスペインSellex社が製造しているAeroは、「ミニマリズム」「軽さ」「エレガンス」「快適さ」「頑丈さ」という公共ベンチに求められる5つの特性を兼ね備えたベンチである。

 素材は、アルミニウムとステンレススチールであるため、屋内でも屋外でも場所を選ばずに使用できるのが特徴。ガラスを多用した空港内でのマッチングは当然のことながら、実は神社仏閣を代表とした和風建築との相性もよかったりする。

 さて、どうして和風建築とのマッチングに気がついたのかといえば、Aeroの生産ライセンスを日本のメーカー「風憩セコロ」が取得し、埼玉県の自社工場にて生産をスタートしたことを知ったからだ。Aeroブランドサイトのトップページのイメージが、まさに神社の敷地内で撮影したものだったのである。

 風憩セコロ広報担当によれば、「公共交通機関や学校、病院などの一般の市民が集うパブリックスペースだけでなく、オフィスビルや商業施設の不特定多数の市民が利用するエントランススペースなどで使っていただきたい」とのこと。

 Aeroの生産をおこなう風憩セコロは、公共の場で使われる景観資材メーカー。景観資材とは聞き慣れない言葉だが、たとえば公園のベンチや手すり、フェンス、照明灯などを連想していただくとよいだろう。

 こうした屋外で使われる製品は、耐候性、耐久性、メンテナンス性が求められることはもちろんのこと、公共の場で使用されるがゆえに誰もが安全に使えなくてはいけない。当然、快適に過ごせることも重要。さらに現代では環境に配慮した製品づくりも求められる。

 このような要件を満たすべく、風憩セコロではプロダクトの開発・生産をおこなっているおり、公共施設に設置するベンチに関する知識も豊富だ。その風憩セコロが、Aeroの良さを理解して生産をおこなうことはなんとも心強い。

 なぜなら、22年間蓄積された公共工事におけるランドスケーププロダクトの生産ノウハウ、そしてサイズ変更等のイージーオーダーへの対応力など、Aeroを使ってみたい側にとって、日本国内での生産がスタートすることは喜ばしいことだからだ。

 前置きが長くなってしまったが、シンプルなデザインのAeroの魅力がどこにあるのか、実際にプロダクトのディテールを見てみよう。

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Gallery【画像】ピカソ美術館にも設置されているベンチとは(38枚)

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