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驚異のハイパフォーマンスを実現した「Tissot PRX」機械式モデルのすごさとは?

ムーブメントに温度変化と磁力に強いニヴァクロン製のひげゼンマイを採用

 当サイトでも以前紹介した「Tissot PRX」は、1978年に登場した“初代PRX”を現代風にアップデートしたクォーツ時計。どこか懐かしさを感じさせつつも、今の時代にも馴染むソリッドな仕上がりと最新の機能、そしてカジュアルにもフォーマルにも使える“ラグスポ(ラグジュアリー&スポーツ)”ならではの汎用性の高さが特徴といえる。

 今回登場したのは、待ち望んでいるユーザーも多かった、その「Tissot PRX」の機械式モデル。心臓部といえるムーブメントには、温度変化に強く、耐磁性にすぐれたニヴァクロン製のひげゼンマイを採用した“Powermatic 80”を搭載。デジタル機器に囲まれた現代でも正確な時を刻むムーブメントは、最長80時間のロングパワーリザーブを備えている。シースルーのケースバックからこのムーブメントを眺められるのも、機械式ならではの醍醐味だろう。

 また、機械式になっても「Tissot PRX」の魅力であるスリムなフォルムはそのまま。ケース厚はクォーツモデルと比べて、わずか0.53mmしか盛られていない10.93mm。重さも若干8g増えただけの138gと、機械式ムーブメントを搭載しても、着け心地はクォーツモデルとほぼ変わらないというのだから驚きだ。なお、ケース径はクォーツモデルと同じ40mmとなっている。

 デザイン面では、クォーツモデルとはダイアルの見た目が大きく変わっており、表面にエンボスド・チェッカード・ダイアルパターンを採用。よりヴィンテージな味わいを深めている。なお、他のモデルとはひと味違ったアンティークな雰囲気を醸し出す、ベゼルにローズゴールドPVD加工が施されたモデルは、機械式モデルのみのデザインだ。

  • 耐磁性に優れたニヴァクロン製ひげゼンマイを採用し、現代的にアップデート

●高級モデルにも匹敵するこだわりの機械式が8万円台で!

 デザインの美しさやムーブメントの実用性もさることながら、この時計を語るうえで欠かせないのが、そのコストパフォーマンスの高さである。ブルーダイアルとブラックダイアルは8万2500円、シルバーグレーダイアルは8万5800円。

 もちろん、価格でその時計の価値を判断できるわけではないが、このデザインと性能にしてアンダー10万円の機械式モデルというのだから、心が動かざるをえない。

 なぜ、この価格が実現できるのか、時計ジャーナリストの渋谷康人氏に聞いてみた。

「Tissotはスイス国内では販売数No.1、スイス人にとって最も身近な時計ブランドです。また、日本では知られていませんが、世界での売上もトップ10に入るビッグブランドでもあります。100年を超える歴史を持ち、技術力も高く、懐中時計の時代からクォーツの現代まで数多くの名作時計を世に送り出してきました」

 さらに、その秘密は生産規模と設備によるものだと言う。

「サイズの異なるコマを連結して徐々に細くなるという、高級ブランドのモデルに匹敵する凝った作り。また、磨きも素晴らしいブレスレットをこの価格で実現できるのは、Tissotの生産規模が非常に大きく、生産設備が最新でコストを抑えることに成功しているからです」

 ブレスレットひとつとっても“この価格でどうだ、見たか!”と言われているように感じる技術力の高さと仕上げへのこだわり。ただコスパがよいと聞くと“安い”ということだけに注目してしまいがちだが、老舗のプライドや意地さえも伝わるハイパフォーマンスさは、長く愛用できる機械式だからこそ日々実感できるのではないだろうか。

Gallery【画像】クォーツモデルと同じく、ブルー・ブラック・シルバーグレーの3モデル(6枚)

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