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新車1台の価格が5億2000万円! ブガッティ「ボライド」が40台限定で市販化決定

ブガッティの究極サーキットモデル「ボライド」がついに市販化決定

 ブガッティ・アウトモビリが、2020年10月に概要をアナウンスしていた、サーキット走行専用車の「ボライド」。日本語では「火球」を意味するこのハイパーカーは、その後も最終的な開発を継続していたが、先日開催された「A QUAIL : THE MOTERSPORT GATHERING」の舞台において、その実車が公開されることになった。

  • およそ5億2000万円で市販されることになったブガッティ「ボライド」

●市販化に向けてチューニングされた「ボライド」

 そもそもボライドは、何もかもが規格外のハイパーカーだった。リアミッドに搭載される8リッターW型16気筒+4ターボエンジンを限界までチューニングし、オクタン価が110というレース用燃料を使用して1800psの最高出力と、1850Nmの最大トルクを目標値に掲げて開発。一方で軽量素材をさらに積極的に採用することで、1240kgの車重を実現することを公言してみせたのだ。

 ボライドの存在が明らかになると、フランスのモルスハイムにあるブガッティ本社には、世界各国のディーラーを通じて、あるいは直接ボライドの購入を望む声が届くようになる。

 しかし、そもそも1台だけを製作する計画だったコンセプトカーを、実際にカスタマーへと販売する生産車に移行するためには、もう一度根本的にその設計を見直す必要がある。

 今回ブガッティがボライドの開発でとくに強いこだわりをみせたのはW型18気筒エンジンのチューニングで、まずは街中でも容易に入手が可能な、オクタン価98のガソリンで、どれだけの最高出力を確実に得ることができるのか。その検証から始まった。

 結果は1600psの最高出力と、1600Nmの最大トルクというも。一方で車重は各種装備の搭載によって1450kgへと増加してしまったが、それでもパワーウエイトレシオは1.98kg/psという数値である。その速さはイメージするだけでも相当に過激なレベルだ。

 ちなみにこのパワーアップに際しては、4基のターボチャージャーを新設計したほか、吸排気システムを一新。またエンジン内部の構成部品もその多くが変更されている。

 基本構造体となるモノコックタブも、ランボルギーニ「シアン」などのそれとはデザインが異なっている。また、ボルトなどの小さな部品はそのすべてがチタン製だ。同様にチタン製の中空部品や薄肉部品も多くのパートで使用されている。

 いまやランボルギーニのCEOとなったステファン・ヴォンケルマンによれば、「まさに火球に乗っているかのような感覚」だというボライドのドライブ。それを許す条件があれば、最高速は500km/h以上に達するのだという。

 またシミュレーションでは、ル・マン24時間レースがおこなわれるサルト・サーキットでは3分7秒1。同様にニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおいては5分23秒1のラップタイムを実現することが確認されている。

 そのボライドが、2024年からデリバリーされることになった。価格は400万ユーロ(邦貨換算約5億1800万円)で、限定数は40台とアナウンスされた。貴重なブガッティのオーバー500km/hカーとなれば、世界のスーパーリッチは、惜しむことなくこのボライドを手に入れることを考えるだろう。

 市販化が発表されてからわずか数日、まだオーナーの決まっていないボライドがあるのかどうかは、残念ながら不明である。

Gallery【画像】市販モデルのブガッティ「ボライド」をチェック(10枚)

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