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ホイールベースが変化する! アウディ「スカイスフィア」は未来のEVロードスター

ロングノーズ ショートデッキという古典的プロポーションに秘められた革新技術

 米国カリフォルニア州モントレーとその周辺で開催されるカーイベント、「モントレー カーウィーク」において、アウディがコンセプトモデル「アウディ スカイスフィア」を公開することを発表した。

  • アウディが「モントレー カーウィーク」でお披露目する「アウディ スカイスフィア」

●アウディ スカイスフィアがインスパイアされたクルマ

 アウディ スカイスフィアの設計は、マリブにあるアウディデザインスタジオでおこなわれた。マリブは、ロサンゼルスの郊外と北カリフォルニアを結ぶ有名な海岸道路である“パシフィックコーストハイウェイ”のすぐ近くにある街だ。

 担当したのは、スタジオマネージャーのゲール ビュザンと彼が率いるチーム。今回のコンセプトモデルは、アウディの歴史における伝説的なクラシックモデル、「Horch 853 roadster(ホルヒ853ロードスター)」からインスピレーションを得ている。

 全長約5.20メートルのホルヒ853ロードスターは、1930年代のモダン ラグジュアリーを定義しただけでなく、2009年にペブルビーチで開催されたクラシックカーのコンテスト、「コンコース デレガンス」でも優勝した経緯がある。

 このホルヒ853ロードスターの寸法、コンパクトなキャビン、長いボンネットを備えたプロポーションが、アウディ スカイスフィアに受け継がれている。ただし、ホルヒ853ロードスターが搭載していた5リッター直列8気筒エンジンに変わって、アウディ スカイスフィアでは電気モーターがパワーソースとなる。

●アウディ スカイスフィアのドライブシステム

 デザインプロジェクトマネージャーのゲール ビュザンは、次のようにコメントしている。

「電動化、デジタル化、自動運転といった新しいテクノロジーにより、現代の典型的なロードスターをはるかに超える体験を提供することが可能になりました」

 リヤアクスルに搭載された電気モーターは、アウディ スカイスフィアのホイールを駆動する役割を果たしている。最高出力465kW、最大トルク750Nmを発生するこの電気モーターは、重量1800kgのこのロードスターを瞬時に加速させることが可能だ。前後重量配分を約40:60に設定したことにより、リアアクスルに十分なトラクションが生まれ、フル加速した場合、0-100km/h加速はわずか4秒である。

 アウディ スカイスフィアのバッテリーモジュールは、主にキャビン後方に搭載。これは、車両の重心を下げて敏捷性を高めるための理想的な配置を目指したからだ。さらに別のバッテリーモジュールが、インテリアの運転席と助手席の間のセンタートンネル内に搭載されている。これは、ビークルダイナミクスを考慮した結果だ。

 バッテリー容量は80kWh以上で(予測値)、経済的なGTモードで走行した場合、500kmを超える航続距離(WLTPモード)を実現している。

●アウディ スカイスフィアがインスパイアされたクルマ

 サスペンションは、フロントおよびリアともにダブルウィッシュボーン式となる。アッパーおよびロワーウィッシュボーンは、鍛造または鋳造アルミニウム製だ。

 ステアリングは、前輪および後輪の両方を制御するステアバイワイヤシステムを介しておこなわれる。このシステムはフロントアクスルに機械的に接続されていないため、ドライバーはボタンにタッチするだけで、さまざまなステアリングレシオ・設定を選択することが可能だ。

 これにより、ステアリングを非常にダイレクトな設定から、快適性重視の設定まで、幅広く調整することができるわけだ。さらに、駐車時には、ステアリング操舵力を変化させることもでき、リアアクスルステアリングとアダプティブホイールベースは、車両の回転半径を小さくするためにも役立っている。

 このコンセプトモデルには、最新世代のエアサスペンションが装備されており、3つの独立したエアチャンバーを制御することにより、優れた快適性が実現している。

 また加速時には、個々のチャンバーを無効にすることで、スポーティな走行性能も実現。その場合、スプリング特性がよりプログレッシブな設定となり、ロールとピッチが最小限に抑えられる。また、車高を10mm低下させることで、空気抵抗を減少させることができ、長距離を走行する場合にとくに効果を発揮する。

 アクティブサスペンションは、車両のハンドリング特性を変化させる際に、主要な役割を果たすシステムだ。コースティングする場合、個々のホイールを選択的に上下させることによって、路面の凹凸やうねりを補正。これは、ナビゲーションシステムのデジタル予測機能とアクティブシャシの高度なコントロールおよび作動システムを連動させることによって実現した。

 空力デザインが採用された23インチの合金ホイールには、低い転がり抵抗と加速時およびコーナリング時の優れたグリップを高次元でバランスさせた、285/30タイヤが装着されている。

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Gallery【画像】1台4役の「アウディ スカイスフィア」のディテールチェック(24枚)

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