可愛くてカッコいい! いまこそ乗りたい「クラシックミニ」の変わらぬ魅力とは?【中古車至難】

歴史的な大衆車といえばフォルクスワーゲン「タイプI」やフィアット「ヌォーヴァ 500(チンクエチェント)」といった小型車などがある。そのなかでももっとも有名なのが、クラシック「ミニ」だ。当時としては実現困難だった高度な技術をふんだんに採用して誕生した。このクルマが41年もの間、世界各国で愛されてきた理由は一体どこにあるだろうか。

個性的な見た目で中古価格は上昇中

 しかしながら、そんなクラシックミニの中古車相場はこのところ高騰している。

 いや、相変わらず車両価格40万円とか50万円ぐらいの個体も流通してはいるが、それは基本的にはボロボロの「ベース車両」であり、購入後のメンテナンス(というかもはやレストアに近い何か)を前提としているものだ。

「買ってそのまま普通に乗れる」といった類のコンディションの物件は、理想をいえば車両価格250万円以上、やや甘く見積もったとしても150万円以上の予算が必要となるのが、昨今のクラシックミニの相場事情である。

 10年ほど前までは、フタケタ万円の予算でもまあまあいい感じの物件を買うことができ、100万円以上も出せば「かなりいい感じのモノ」が探せただけに、「クラシックミニに250万円」というのは、正直抵抗を感じなくもない。

 しかし覆水盆に返らずではないが、終わったこと(過去の中古車相場)をいつまでもくだくだと気にしていても、物事は何も始まらない。

日本では狭い道路事情とミニの相性が良かったため人気があり、今でも中古車の流通量が多い。さらに日本にはオリジナル車両にこだわる専門店から、軽規格へコンバージョンなどをおこなうカスタムショップまで多数あり、様々な買い方ができるのもミニの面白いところだ(C)BMW AG

 昔のことはスッパリ忘れ、「クラシックミニというある種の世界遺産が200万円台で買えるなんて嬉しいじゃないか! だって、たとえば初代BMW『M3』を今から買おうと思ったら1000万円以上はするし、シトロエン『2CV』だって今や200万円以上が相場なんだからね!」と、やせ我慢をしながら明日を見つめるのが、われわれ大人がとるべき所作であるはずなのだ。

 ちなみに、ここでいっていることはすべて「ローバー製のクラシックミニ」を念頭に置いている。初期の「オースチン ミニ」や「モーリス ミニ」の昨今の相場は200万円台どころではなく、400万円以上あるいは600万円以上となるのが一般的だ。なかには1200万円のプライスタグが付いている1960年代の「モーリス ミニ トラベラー」もある。

 まぁそういったリアルクラシックの方面に進みたいディープなマニア諸氏はそれでいいとして、筆者のごとき「クルマは好きだけど、決してディープなマニアではない」といった人物であれば、ローバーブランドの後期クラシックミニで十分である。「青春そのもの」としかいいようがない素晴らしい身のこなしと存在感は、ローバーのミニであっても十分に、というか十分以上に、味わうことができるのだ。

 いずれにせよ、わが肉体と精神がクラシックミニというクルマが持つ“パワー”に対抗可能なうちに、手に入れねばならないとは思っている。

 そしてその残り時間は──中高年諸氏にとっては「ガソリンエンジン車に乗れなくなるまでの時間」よりも、おそらくは短い場合が多いはずだ。

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