カワイイ顔して高額車両! バブルカーは小さくても1000万円オーバー確実

可愛らしいバブルカーは台数が少ないため、非常に高額で取引されている。このことを証明する1台が海外オークションに出品されたので紹介しよう。

航空機メーカーが本気で作ったマイクロカー

 第二次世界大戦に敗戦したことによって、日本の航空機メーカーと同様にドイツのメッサーシュミット社も航空機生産を禁じられることになった。

 そこで彼らが始めたのが、マイクロカー、あるいはバブルカーとも呼ばれる超小型車の生産だった。

 BMWがイタリアのイゾ・リヴォルタからライセンスを購入して生産した「イセッタ」も、同様の事情で誕生したマイクロカーのひとつである。

●1958 F.M.R.「Tg500 ‘TIGER’」

F.M.R.は1956年にメッサーシュミットから当時の「KR200」の生産を引き継ぎ、「Tg500 ‘TIGER’」を生産した(C)2021 Courtesy of RM Sotheby’s

 F.M.R.は1956年に、メッサーシュミットから当時の「KR200」の生産を引き継いだメーカーだった。

 したがってそのエンブレムにはメッサーシュミットの文字が残るが、続く高性能版の「Tg500」にはF.M.R.のエンブレムがきちんと掲げられている。

 リアにエンジンを搭載し、その前方にドライバーとパッセンジャーをダンデムで乗車させる手法は、もちろんこれまでのモデルと変わらなかった。

 つまりTg500へと続く一連のバブルカーは、後に誕生するカブリオレやロードスターを例外とすれば、「全天候対応型のキャビンを持つスクーター」ともいえたのだ。

 大きな違いはパワーユニットが車体の最後部にあるため、重心が車体のほぼ中心となることで、その走りは意外にスポーティなものに仕上がっていたのである。

 さらに、それまで後輪は1輪とされていたTgシリーズだが、このTg500に至ってようやく2輪化が実現している。Tg500を簡単に要約すると、これまでのKR200のモノコックをベースとしてはいたものの、より大きく強力なエンジン、大きなヘッドランプ、強固なフロントサスペンションとブレーキ、そして4つの大きなタイヤを備えたモデルということになる。

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