1700万円で販売中! AMGのワイドボディはバブル期最強の1台

バブル当時、フェラーリと同等かそれ以上の近寄りがたいオーラを放っていたAMG。30年以上の時を経たいま、AMGジャパンでワイドボディ化された個体に価値はあるのだろうか。

AMGジャパンで正規に製作されたクルマは価値があるのか?

 もともと出品車両のW126型「500SEC」は、ヤナセがドイツから輸入し、1985年9月に販売され登録された1986年モデルだ。ここで注意すべきは、「AMG 6.0 SEC」ではなく、あくまで最初は500SECであったということである。

●1986 メルセデス・ベンツ「500 SEC 6.0 AMG ワイドボディ」

AMGジャパンでワイドボディ化され、エンジンも6リッター化された「500 SEC」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby’s

 詳細ははっきりとはしていないが、このクルマを手に入れたオーナーは、おそらくAMG好きだったのだろう。いつのことかはわからないが、500 SECをAMGジャパンに持ち込み、AMG仕様の製作を依頼したと考えられる。

 というのもこのクルマは、装備やバッジに、AMG純正とは違うポイントがいくつかあるからだ。

 搭載されているエンジンは、ヨーロッパ仕様の5.5リッターV型8気筒「204」ユニットをベースとした、6.0リッター仕様で、各気筒4バルブとなっている。マフラーはセブリングが製作した、AMG by Sebringが装備されている。

 エクステリアのエアロパーツは、AMGのジェネレーション2ワイドボディで、ボディカラーはパールホワイトを採用している。

 インテリアはパールウッドを基調としたものとなっていて、ステアリングはナルディ製、シートは電動調整機構付きのレカロCSE、ヘッドユニットはアルパイン製のCDシステムとなっている。

 さらに、オーディオをアップグレードしたことも関係あるのかもしれないが、エンジンルーム内に、アース線の増設もされている。

 ホイールは、当時のAMGの定番であった5スターディッシュデザインだが、純正AMGが16インチだったのに対し、17インチサイズとなっている。ただブレーキに関しては、500SECの純正ブレーキシステムがそのまま使われている。

 そのほか付属品として装備されていた日本語のマニュアルとAMGのオーナーズマニュアル、純正車載工具やジャッキ、ファーストエイドキットなども完備。スペアタイヤもそのまま使える状態で積載されている。

 インテリア、エクステリアともに上々のコンディションを保ち、走行距離は7万3400kmあまり。1986年モデルということを考えると年平均2000kmほどしか走行していないことになる。

 RMサザビーズオークションでは15万−17万5000ドル(邦貨換算約1630万−1900万円)というエスティメートを掲げていたが、どうやら流札となり、現在15万5000ドル(邦貨換算約1690万円)で継続販売中のようである。

 当時の「AMG6.0SEC-4V」の新車価格は2500万円くらいだったと思うのだが、AMG仕様のクルマで1690万円とは、いかにこの当時のAMGに人気があるかという裏付けにもなったようだ。

 AMGがメルセデス・ベンツ傘下の企業となったいま、こうした見るからに極悪仕様のAMGは、もはや望むべくもない。まして日本で大切にされ、内外装ともに美しい状態の個体ならばなおさらであろう。

Gallery:【画像】AMGが危険な香りをしていたバブル期の1台とは(32枚)