登場から40年!日本発の便利アイテム「カーナビ」はどう進化? その壮大な歴史とは

いまではスマホさえあれば目的地までルート案内してくれる時代だが、それでも市販カーナビの売上は伸びているという。それまで紙の地図しかなかった時代にカーナビが登場したのは、いまからちょうど40年前の1981年。そこから年々進化し、いまでは将来の高度自動運転実現には欠かせない技術の一端を担っている。カーナビの壮大な進化の歴史を見ていこう。

5G通信を利用したコネクテッドは今後の自動運転にも必須

 その一方で、カーナビは“コネクテッド”としての姿も見せるようになる。1998年にまずトヨタが、ネットワークナビの先駆けとなる「MONET(モネ)」をスタートさせ、ホンダはインターネットとカーナビを融合させた「インターナビシステム」を、日産も有人オペレーターによるテレマティクスサービス「コンパスリンク」のサービスを開始。この時よりカーナビにはリアルタイムの情報を反映できるようになった。

 この情報は、交通情報にも活かされた。1996年には東京圏からVICS(ビークル・インフォメーション・コミュニケーション・システム)の情報提供サービスが開始されると、まず渋滞を回避するルートガイドが可能となった。

2002年に登場した世界初の通信機能内蔵型カーナビがパイオニア「Air Navi(エアーナビ)だ

 さらに2002年にはホンダがインターナビシステムで自動車メーカーとして世界で初めて「フローティングカーシステム」を実用化し、VICSが提供する約8倍にもなる33万kmもの道路を対象に交通情報を提供して渋滞回避精度を大幅に高めることとなった。

 このプローブ情報は、実際にユーザーのクルマが走行した実績を反映することができるため、災害で通行止めになっている情報も地図上で判別できた。つまり、これらの情報は単に交通情報を提供するだけでなく、災害時にも大きな役割を果たすことにつながったのだ。

 それを最初に実践したのがホンダで、2007年に発生した新潟中越沖地震発生後に通行データを試験的にインターネット上に公開。2011年に発生した東日本大震災ではこのサービスが大きな役割を果たすこととなった。

 コネクテッドは地図データの更新にも活かされるようになっていた。少し遡る2002年、パイオニアは世界初の通信機能内蔵型カーナビ「Air Navi(エアーナビ)」を発売。通信モジュールには当時最速の「CDMA2000 1x」を採用し、交通情報や天気予報といったドライブ情報を受信できるだけでなく、地図データや店舗データまでも最新版に更新できる仕様とした。

 これは自動運転で欠かせない「OTA(On The Air)」をこの時代に先取りしたものともいえ、その意味でも「Air Navi」はコネクテッドナビとして時代の先をいく仕様となっていたのだ。

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 自動車業界では、CASE(Connected/Autonomous/Shared/Electricの略)というキーワードが取り沙汰されて久しい。電動化や自動運転、カーシェアリングとともに通信を活用する「つながるクルマ(=Connected)」であることが必須となりつつある。

 トヨタをはじめ、自動車メーカーは通信機能を標準化させる動きを加速化させ、スマホと連携させたディスプレイオーディオの登場も、それまでのカーナビの常識を大きく変える動きとなっている。その中心にいるのがカーナビを含むインフォテイメントシステムなのだ。

 さらに高速通信の5Gサービスがスタートしたのに伴い、クルマとそれ以外を通信で結ぶ「C(Cellular)-V2X」の考え方も浸透しつつある。

 5Gが持つ超高速、低遅延、大容量といった特徴は、将来の自動運転の実現にもつながるもの。一方で自動運転のプラットフォーマーを目指すGoogleやAppleといったIT勢の動きも見逃せないし、つながることで増えるセキュリティへの対策も欠かせない問題だ。

 カーナビはそうした課題を乗り越え、今後もより安心安全なカーライフを楽しめるサービスを目指して進化を遂げていくことだろう。

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