いまプジョー/ルノー/シトロエンが絶好調! フランスブランドに人気が集まる理由とは

いま、フランスブランドが人気だ。新型コロナウイルス感染拡大による影響もあってか、2020年度の外国メーカー車の輸入車登録台数は前年度比で87.5%と厳しい数字だったのに対し、プジョーは前年度比116.2%、シトロエンは同127.2%とプラス成長となっている。ルノーやDSもほぼ前年度と同じ登録台数で、フランスブランドの好調ぶりが数字にも表れている。その理由はなんなのだろうか。

プジョー・シトロエン・DSは魅力ある新型車の導入が好調の要因

 日本自動車輸入組合(JAIA)が、2020年度(2020年4月〜2021年3月)の新規登録台数を発表した。

 コロナ禍で揺れた2020年度の輸入車の販売実績となる。それを見ると、輸入車全体の前年比は99%。なんと、ほとんど前年と同じだけ売れているのだ。

いま輸入車のなかで絶好調なのがフランスブランドだ。左からシトロエン(グランドC4スペースツアラー)、プジョー(e2008)、ルノー(新型ルーテシア)

 しかし、これには裏がある。輸入車には外国メーカー車以外も含まれるのだ。つまり、海外で生産された日本車がある。その数字は前年比169.9%。とくに前年比503%と日産が数字を伸ばした。内訳はハッキリしないが、2020年6月に発売となった新型キックスがタイで生産されており、その販売分が輸入車としてカウントされているのが大きいだろう。

 そうした日本メーカーの分を抜いた、外国車ブランドの2020年度の新規登録台数は25万5518台で、前年比は87.5%となる。やはりコロナ禍の影響もあってか、販売を12%ほども落としているのだ。ちなみに2020年1〜12月の統計では、前年比85.5%。2021年になって、状況はほんの少しは上向きになっているようだ。

 とはいえ、発表された数字を見ると、すべての外国車ブランドが苦戦しているわけではないことに気づく。

 目立つのは苦戦するドイツ勢に対して、フランス勢が堅調であること。プジョーは、1万2010台で前年度比116.2%。ルノーは6295台の同99%。シトロエンは5612台で同127.2%。DSは951台で同103%。外国メーカーで平均マイナス12%なところ、ほぼ前年以上の売り上げを確保できているのだ。

 では、なぜ、フランスブランドは堅調なのだろうか。まずはプジョー、シトロエン、DSを販売するグループPSAジャパンの広報担当者に話を聞いてみた。

 すると、回答一番が「クルマの出来が良かったことですね」という。

 2020年にプジョー・シトロエン・DSは、数多くの新型モデルを日本に投入していたのだ。その筆頭が、プジョー新型「208」と、そのSUV派生モデルである「2008」だ。この2台のBセグメントモデルは欧州でも人気が高く、2021年2月までの2か月で、208が販売台数1位、2008が4位に入っている。

2020年7月に日本に上陸したプジョー新型「208」

 もちろん日本での人気も好調で、プジョーの販売を牽引する存在だという。また、ミニバンのプジョー「リフター」と、その兄弟車となるシトロエン「ベルランゴ」を導入した効果も大きいという。

「じつはベルランゴをきっかけに、初めてシトロエンというブランドを知った方が非常に多かったんです。なんと7割が新規客でした。しかも、その方がディーラーに来て初めて、ベルランゴが3列シートじゃないことに気づくことも多かったようです。でも、横を見ると、3列シートのグランドC4スペースツアラーがあると。“あ、それならこちらでいいか”と、グランドC4スペースツアラーを買うというケースも多いようです。ベルランゴの登場で売れなくなると覚悟していたら、逆に両方が売れるようになっています」とグループPSAジャパンの広報担当者は説明する。

2020年8月にカタログモデルを発表したシトロエン「ベルランゴ」

 ちなみにDSブランドには、2020年7月にコンパクトSUVタイプのEV「DS3 CROSSBACK E-TENSE(DS3クロスバック Eテンス)」を投入した以外はニューモデルはなかったが、「これまで地道なコミュニケーションやマーケティング活動が実を結んだと思います」とか。

 出来の良い新型車を投入したことで、ブランドの知名度が高まり、全体としての販売がアップしたというのがプジョー、シトロエンの成功の理由だというのだ。

Gallery:どんな車種が売れている? 新型フレンチモデルを画像でチェック!(36枚)