いまや5000万円!! フェラーリのセカンドライン「ディノ」でも「206/246」は別格だ!

歴代フェラーリのモデルのなかでも、異彩を放っているのが「ディノ」だ。本来的にはフェラーリのセカンドライン的な存在だった「ディノ」だが、昨今は「206/246」の市場価値が高騰している。どうして人気が高いのか、ディノの開発ストーリーを紹介する。

元祖ピッコロフェラーリ!

 まだV型12気筒エンジンがフェラーリの象徴であった時代、ピニンファリーナに入社したばかりのレオナルド・フィオラバンティの勧めで、コンパクトなV型6気筒エンジンをリアミッドに搭載するモデルを開発しようとしたのはエンツォ・フェラーリであり、それが後の「ディノ」シリーズの始まりだった。

●1974 フェラーリ「ディノ246GTS」

最低落札価格40万から42万ユーロ(邦貨換算約5080−5330万円)が付けられた「ディノ246GTS」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby’s

 1967年のトリノ・ショーに出品されたディノのプロトタイプは、それ以前に発表されていたプロトタイプとは構造的に大きな変更がなされていた。

 この時すでにフェラーリは、ディノのプロダクション化を宣言していたのだが、それまでプロトタイプで使用してきたV型6気筒エンジンをリアミッドに縦置きで搭載するには、さまざまな問題があることを感じていたためだ。

 量産化のためには、同時に開発されていた高回転型V型6気筒エンジンをより扱いやすく、さらに小型化することが求められていたのである。

 こうした問題に対して、フェラーリはエンジン自体の小型化ではなく、パワーユニットのレイアウトを見直して横置きにすることで、問題を解決するにいたった。

 1968年後半にはさらに4台のプロトタイプが完成し、続いて生産型の「206GT」がマラネロの本社工場からラインオフされる。車名のディノが、エンツォの子息であるアルフレード・ディノ・フェラーリに由来することは良く知られている。若くして他界した彼は、それ以前にヴィットリオ・ヤーノなどとともに、V型6気筒エンジンの設計に携わってもいた。

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