「エンツォ」や「カレラGT」よりも断然速かったグンペルト「アポロ」とは?

2004年にドイツで生まれたスーパーカーメーカー、グンペルト。ニュルブルクリンクのノルドシュライフェで、当時のフェラーリ「エンツォ」やマセラティ「MC12」よりも速いタイムを叩き出した幻のスーパーカーとは。

宇宙船に憧れて名づけられた「アポロ」

 2004年に、ドイツのアルテンブルクに本社を置き設立されたグンペルトは、創始者であるローランド・グンペルト氏の理想とするスーパーカー像をそのまま具現化したことで、当時世界からの注目を集めた存在だった。

●2008 グンペルト「アポロ」

グンペルト社のデモカーとして、さまざまなメディアの誌面やビデオ映像に出演した「アポロ」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby’s

「アポロ」というネーミングからも想像できるように、ローランドが開発に際して強く意識したのは宇宙船である。とりわけスタイリングには、その傾向を強く感じ取ることができる。

 2005年にプロトタイプの生産が始まったアポロは、もちろんその視覚的な印象だけではなく、強力なダウンフォースを発生するボディを持っていた。

 ダウンフォースの数値は選択されるオプションによって、1000kgから1200kgに達するとされていた。そのダウンフォースは車重を超える数字であったために、ローランドは300km/h以上の速度ならば、トンネル内で上下逆さまに走行できると主張したほどだ。

 その重量やダウンフォースを抑えるための基本構造体はクロームモリブデン鋼で成型されたパイプ状のフレームと、オプションで選択が可能だったカーボンファイバーボディパネルである。アポロはあくまでも本格的な、先進技術の粋を結集して作られたモデルだったのだ。

 今回RMサザビーズから、パリ・オークションに出品されるアポロは、グンペルトが20番目に製作したアポロである。

 リアミッドにはローランド・グンペルト氏がアウディスポーツのトップであった関係から、アウディ製の4.2リッターV型8気筒ツインターボエンジンが搭載されている。

Gallery:【画像】グンペルト「アポロ」の中身はどうなっている?(36枚)