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新車当時「NSX」の評価は低かった!?

 ホンダ「NSX」は、1990年に誕生した。発表当時、市販車初となるアルミモノコックボディを採用し、エンジンをリアミッドシップにマウントしたこのNSXは、30年の時を経たいまも輝きを失っていない。

 しかし発売された当時は、不当に低い評価をする人もいた。スポーツカーなのにオーバーハングが長いとか、操作系が軽く乗りやすいなんていうのはスポーツカーじゃない、などといわれたのだ。

●2005 ホンダ「NSX」

  • 発表当時の日本では、新車の倍近いプレミアム価格となっていたホンダ「NSX」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 しかしこれらの意見は、不当なものだったといっていい。

 オーバーハングの長さは、ゴルフバッグを積むことができるトランクのためのものではなく、高速走行時の、横風に対する安定性を求めた結果生まれたものだ。同時期に販売されていたフェラーリ「348」と比べれば、その素晴らしさがはっきりする。

 乗りやすさについても同様だ。

 操作系は軽く、クラッチは長時間ドライブしていても左足が疲れることはないし、4速AT車に装備されていたパワーステアリング(のちにMT車にもオプションで装備できるようになった)のアシスト力も強めで、据え切りもつらくない。

 そのため免許を取り立ての人でも、NSXはなにも苦労することなく、運転できる。

 しかし、NSXの持つ、走りの実力を出し切るためには、それなりのドライビングスキルが必要だ。逆にスキルのある人が乗れば、NSXほど面白いクルマもなかなかない。

 ステアリングに伝わってくるタイヤのグリップ感や、姿勢変化によって思いどおりにコントロールできるところは、まさにスポーツカーである。

 ドライバーのポジションとクルマの静的重心と動的重心が計算されているために、NSXは頭で考えて動かすのではなく、身体で感じたままにクルマを動かすことができる。

 エンジンは、初期型となるNA1型はC30A型3リッターV型6気筒、1997年に登場したNA2型はC32B型3.2リッターV型6気筒を搭載しているが、その出力はC30Aが280ps/7300rpm・30.0kgm/5400rpm、C32Bは280ps/7300rpm・31.0kgm/5300rpmである。当時としても、海外のエキゾチックカーと比べれば、大出力というわけではなかった。

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