元ロッド・スチュワートのフェラーリに注目! 「550マラネロ」は掘り出し物件か?

V12フェラーリが、FRへと原点回帰したモデル「550マラネロ」。車名のマラネロとは、フェラーリ本社のある都市の名前だ。この550マラネロのクーペとバルケッタでは、オークション・マーケットでどれほどの差があるのか、また元ロッド・スチュワートの愛車というバリューがどれほどなのか、注目の2台を紹介しよう。

ロッド・スチュワートが所有していた「550バルケッタ」とは

 RMサザビーズのオークションに出品された個体は、1996年から2002年までに生産された550マラネロのなかの1台となる。タンレザーのインテリアカラーの上に、定番ともいえるロッソ・コルサのエクステリア・カラーが組み合わせられている。

 走行距離は、RMサザビーズが今回のオークションのためにカタログを製作した時点で4406マイル(約7050km)であった。2014年にはベルト類を含むメンテナンスを受けた記録が残されている。オリジナルのオーナーズマニュアルや工具、さらには未使用のボディカバーも新車時そのままの状態だ。

●2001 フェラーリ「550バルケッタ・ピニンファリーナ」

448台限定のフェラーリ「550バルケッタ・ピニンファリーナ」(C)2020 RM Sothebys

 この550マラネロをベースに2000年にデビューを飾ったのが、そのオープン仕様となる「550バルケッタ・ピニンファリーナ」だ。

 フェラーリは当初このモデルを、444台の限定車として市場に投じる計画だったが、その数字を嫌った日本からのリクエストで、448台にまで生産台数が増やされたのは有名な話である。出品車はそのなかで92番目に製作されたものだ。

 メカニズム上はベースの550マラネロから大きな変化はないバルケッタ・ピニンファリーナだが、このモデルには本格的な雨を避けるためのソフトトップ、現在ならばRHT=リトラクタブルハードトップのような装備はない。

 備えられるのはただの薄い布のようなトップのみで、運悪く外出中に雨に降られたカスタマーは、雨が止むまで待つほかはなかった。そのほかの外観上の特徴は、センター部分で短くカットされ、かつてのイタリアン・バルケッタをイメージさせるAピラーや、専用のホイールとなる。レーシングバケットシートも全車に標準装備された。

 そしてこのモデルには、もうひとつ魅力的なヒストリーがある。それは走行距離が1256マイルの時点で、ハイパフォーマンスカーの愛好家として知られる伝説的なロックンロールパフォーマー、ロッド・スチュワートの愛車となったことだ。

 彼はそれから6年ほどをこの550バルケッタ・ピニンファリーナのオーナーであった。そのため、今回同時に落札されるメンテナンス・ブックやさまざまな請求書など、いたるところに彼のサインが残されている。

 RMサザビーズは、550マラネロには15万−20万ドル(邦貨換算約1550万円−2070万円)、ロッド・スチュワートの550バルケッタ・ピニンファリーナには30万−35万ドル(同3100万円−3600万円)のエスティメート(予想落札価格)を掲げていた。

 ロッド・スチュワートファンならば、見逃すことができない1台ではないだろうか。

Gallery:【画像】フェラーリ「550」は、クーペとバルケッタでどこが違う?(33枚)