東京オートサロン2021開催中止で改めて考える自動車ショーの近未来とは

毎年1月に開催され、多くの来場者を集める自動車ショーが「東京オートサロン」だ。本来であれば2021年も1月の15日から17日にかけて開催される予定だったが、コロナ禍の影響でリアルでの中止が決定した。これからの自動車ショーはどうなるのだろうか。そして、どこに向かっていくのだろうか。

1日の来場者数は東京モーターショーと並ぶ日本最大級のイベント

 2020年も押し詰まった12月23日、「東京オートサロン2021」の中止が発表された。

 その理由はもちろん「コロナ禍」だ。会場は国内最大級のイベント会場となる幕張メッセではあるものの、3日間に30万人以上が来場するビッグイベントなだけに、人が密になることは必至。ある意味、中止も当然の決断だったといえるだろう。

東京オートサロン2020の様子。幕張メッセで2020年1月10日から12日まで開催された

 ちなみに、今回が初の試みとなるオンライン開催の「ヴァーチャルオートサロン」は、予定どおり1月15日の9時より、無料でオープンするという。興味のある人は、公式サイトの専用リンクからアクセスしてみよう。

 では、今回は「東京オートサロン」とはどのようなイベントなのか、また、今後の自動車ショーはどうなっていくのかを説明したいと思う。

 まず、東京オートサロンとはなんだろうか? それは端的にいえば「カスタムカーの祭典」だ。

 自動車のショーといえば「東京モーターショー」という大きな存在がある。東京モーターショーは、自動車メーカー(正確には自動車メーカーが参加する自動車工業会が主催)によって2年に一度開催されるもので、クルマの未来を示唆するコンセプトカーや新型車が並ぶ。

 一方の東京オートサロンは雑誌社主催であり、参加の中心は市井のカーショップだ。最近では、自動車メーカーも多数参加するようになったが、あくまでも展示のメインはカスタム車。またカーショップ中心ということもあり、参加が400社を超えるのも特徴だ。

 その歴史は古く、第1回目の開催は40年ほど前となる1983年。チューニングカー雑誌『OPTION』初代編集長の提案で、もともとは「東京エキサイティングカーショー」の名称でスタートした。

 東京オートサロンという名称は、第5回開催となる1987年から使用されている。そして、会場を晴海から有明、幕張メッセと変えながら規模も拡大。最近では、3日間の開催で来場者は30万人を超えるようになり、2019年1月の開催では、過去最大の33万666人もの来場者数を記録している。

 ちなみに、同じ年に開催された「東京モーターショー2019」は、12日間の開催で約130万人の来場者だった。1日あたりは、どちらも約11万人。まさにふたつは双璧と呼べる、日本の自動車業界最大級のイベントなのだ。

 そんな人気イベントである、東京オートサロンのリアルでの開催が中止になった。しかし、実際のところコロナ禍による自動車ショーの中止や延期は、もう珍しいものではなくなっている。

 デトロイトモーターショーをはじめ、パリモーターショー、ニューヨークショー、SEMAショーなどが軒並み中止になっている。また、ジュネーブショーは2020年春にはオンラインで開催されたが、早々に2021年の開催を中止すると発表している。同じようにロサンゼルスも2021年の開催を中止するという。

 逆にいえば、2020年に開催できたのは「コロナが沈静化した」と発表する中国での北京ショーと、時期を後ろにずらしたバンコクモーターショー程度。世界的にいえば、ほとんどの自動車ショーは中止になっているのだ。

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