コロナ禍でも絶好調の「シトロエン」 7人乗りミニバンにある唯一無二の魅力とは
シトロエンラインナップで唯一の7人乗りミニバン
いま、シトロエンが好調だ。
11月6日に発表された日本自動車輸入組合(JAIA)の統計によると、2020年1月から9月の累計輸入車登録台数は、全体で20万3122台。この数字を昨年の同期で比べると83.3%。つまり16.7%の減少になっている。これは当然、新型コロナウイルス感染拡大による影響といえる。
輸入車のマーケットが縮小しているなか、昨年よりも台数を伸ばしているブランドも少ないながら存在している。
そのなかのひとつがフランスのシトロエンだ。1月から10月までの累計台数は3717台と、昨年同期の3349台に比べて111%とプラスの数字。これはちょっとスゴいことかもしれない。
好調を支えるのが、この2020年8月にカタログモデルとして本格デビューしたMPV「ベルランゴ」だ。後席スライドドアを持ち、多くの荷物を搭載することができるベルランゴは、アウトドアを趣味に持つ人や若いファミリーなどにいま、注目されている。
そんなベルランゴとともに、ひそかに人気が上がってきたのが「グランドC4スペースツアラー」だという。ファミリー層がベルランゴ目当てにシトロエンのディーラーに足を運んだ際、3列シートを持ち7人乗りのミニバンの存在を知り、あらためて注目されだしたのが要因らしい。
グランドC4スペースツアラーは、日本では2014年10月に登場したシトロエンのミニバンだ。
その名前に聞き覚えのない人もいるかもしれない。そう、そのときの車名は「C4ピカソ」。初代が2007年に登場した、あのC4ピカソの2代目モデルだ。まだC4ピカソという名前のほうが馴染みが深い人も多いと思う。
2代目C4ピカソは、3列7人乗りが「グランドC4ピカソ」、2列5人乗りが「C4ピカソ」として発売されたが、2018年9月に現在のグランドC4スペースツアラーに車名を変更。その後、5人乗りモデルはカタログから消えている。
現在は「シャイン ブルーHDi」という2リッターディーゼルターボエンジンを搭載するグレードのみ。最高出力は163ps、最大トルクは400Nmと、ディーゼルエンジンらしい力強さを発揮する。
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久しぶりに対面したグランドC4スペースツアラーだが、外観デザインは、薄型LEDポジションランプや上下にセパレートされたダブルグリルなど、確かに現行シトロエンラインナップのアイコンを持っている。ただし「C3/C5エアクロス」やベルランゴのようなポップさはなく、むしろシックでおとなしい雰囲気なのが特徴だ。
3列シートを持つミニバンだが、後席ドアはスライドドアではなくスイングドアを採用。サイドビューはCラインと呼ばれるシルバーのアーチがアクセントになっている。
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