みんな憧れたデ・トマソ「パンテーラ」はいま、1000万円で手に入る!

第1次スーパーカーブーム時代に人気を博した、デ・トマソ「パンテーラ」。車両価格がお手頃だったということもあり、チューニングやカスタムが施された個体が多いが、オリジナルコンディションを保ったパンテーラがどれほどの価値があるのか、最新オークションで調査してみよう。

オリジナルコンディションの「パンテーラ」の評価は?

 今回RMサザビーズのエルクハート・コレクションに出品されたパンテーラは、1972年式の「L」であった。Lとはラグジュアリーの意であり、これはおもにアメリカ市場へと輸出されるモデルに設定されたグレード名である。

●1972 デ・トマソ「パンテーラL」

チーフエンジニアは、ジャン・パオロ・ダラーラ、そしてフォードのリンカーン・マーキュリー部門のディーラー・ネットワークを通じて全米で販売するというプロジェクトであったデ・トマソ「パンテーラ」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby’s

 本来ならばアメリカ市場向けのパンテーラには、当時の安全基準適合のため、フロントには巨大なラバー製1ピースバンパーが装着されたはずなのだが、このモデルには左右各々にコンパクトなクロム製のバンパーが装着されているのみだ。

 RMサザビーズはこれを、「プレL」モデルの特徴と説明するが、いずれにしてもこちらの方が、チャーダによるオリジナルデザインを崩さないという意味では好感が持てるのは確かだろう。

 ほかにはラジエーターファンとパフォーマンスブレーキブースターがアップグレード済みだというこのパンテーラL、ボディカラーやインテリアもオリジナルのコンディションをそのまま保っている、まさにミント・コンディションと呼ぶに相応しい1台だ。

 オリジナル・パーツやドキュメントも完備しているので、コレクターズアイテムとしてはこれ以上のモデルはないだろう。

 オークションでの入札は、その事実を明確に物語るものだった。

 7万ドルから9万ドルというエスティメートに対して、最終的な落札価格は10万6400ドル(邦貨換算約1100万円)であったのだ。

 年間5000台という販売を計画しつつも、1974年には石油危機の影響などによって最盛期の1割程度となる200台にまで生産が落ち込み、結局フォードはパンテーラの販売計画を放棄してしまったことと、現在、生き残っている数少ないパンテーラも、さまざまなドレスアップやチューニングのベースとなり、オリジナルのモデルを探すことが難しくなってきていることなども、この落札価格に影響を与えた大きな理由だろう。

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