VAGUE(ヴァーグ)

コックピットには、エンジンフェチにはたまらない仕掛けが!!

 リアセクションでは、リアクォーターウインドウを取り払い、ボディ同色のリアスリークォーターパネルを採用することで、リア全体のボリュームがさらに強調されている。

 また、ダックテール状のリアスポイラーは、ダウンフォースを稼ぐだけでなく、視覚的なアグレッシブさを強調する役割も持っている。

●「250GTO」を想起させるフェラーリらしい美しさ

  • フェラーリのフロントエンジンV12ワンオフ・モデルの10番目の作となる「オモロガータ」

 フラウヴィオ・マンツォーニが率いるデザイン・チームにとって、使い勝手と扱いやすさを一切損なうことなく、公道でのホモロゲーション(認証)のための安全上の制約を満たすことが、常に大きな課題となっている。この課題は、既存のプラットフォームをベースとする場合は、常につきまとうものであるという。

 2009年に製作した「P540スーパーファスト・アペルタ」以来、フェラーリは10台のフロントエンジンV12ワンオフ・モデルを開発してきたが、その作業のキーワードとなったのが「ホモロゲーション取得済み」を意味する「オモロガータ」という言葉であった。

 いかなるフェラーリと並んでも、すぐに特注のモデルであることが認識できるよう、デザイナーはカスタマーからのオーダー以上に、あらゆるディテールに配慮を施している。ついには、このモデルの専用色として新色レッドを開発するほどだ。

 インテリアでは、極めて多くのトリムのディテールが、フェラーリの豊かなレーシングの伝統への結びつきを物語っている。

 フルブラックのインテリアに際立っているエレクトリック・ブルーのシートは、レザーとJeans Aundeファブリックを趣味よく組み合わせており、4点式シートベルトが備わっている。

 リアクォーターウインドウとサンシェードを故意に取り払ったことで、旧き良き時代のキャビンを想起させる雰囲気を作ることに成功している。

 ダッシュボードとステアリングホイールの金属製パーツは、1950年代と1960年代のGTレーサーや、エンジンのカムカバーのような結晶塗装(ちぢみ塗装)、ドアハンドルやF1バッジなどのディテールは、「250LM」や「250GTO」などでよく見られたハンマートーン塗装で仕上げられている。

 このようにワンオフ・モデルとしてフェラーリ特有の繊細なデザイン特徴を数多く盛り込みながら、懐古主義には陥っていないのが、オモロガータの素晴らしい点であろう。ここに極めて美しい跳ね馬が、また1台誕生した。

Gallery【画像】懐かしいけど新しいフェラーリとは?(12枚)

page

RECOMMEND