FF化された新型BMW1シリーズ 最強モデル「M135i」に駆けぬける歓びはあるのか【試乗】

2019年8月に日本で発表され、11月から納車がはじまったBMW新型「1シリーズ」。フルモデルチェンジされた3代目1シリーズ最大のトピックは、後輪駆動(FR)から前輪駆動(FF)になったこと。今回は、その最強モデル「M135i xDrive」に乗り、従来の1シリーズとの違いを見てみよう。

FF化されて居住性が大きく向上した新型1シリーズ

 BMWのもっともコンパクトなモデルながら、BMWらしい優れた走行性能と機能性を身につけ、過去2世代にわたり人気を博してきた「1シリーズ」がモデルチェンジし、第3世代を迎えた。

BMW「M135i xDrive」

 過去2世代の1シリーズでは、セグメントで唯一の後輪駆動(FR)であることが大きな特徴となっていた。

 調査によると、じつのところ欧州市場では、ユーザーにはあまり駆動方式は重視されていなかったようですが、日本ではBMWが持つブランド力の強さとともに、FRであったことも1シリーズ人気の重要な要因として挙げられる。

 ただし、FRは室内空間を広く確保できなかったり、コスト高になる点などにおいて不利となる。

 そこで新型1シリーズでは、ついに前輪駆動(FF)方式を採用することになりました。これにより室内空間の機能性が大幅に改善されて、従来型と比べると後席足元のスペースが約40mm広くなったほか、センタートンネルが細く低くなり、乗降性も向上している。

後席の足元空間は先代モデルに比べて圧倒的に広くなった

 そのことは実際に後席に座ってみても実感でる。ラゲッジルームの容量も20リッター増えて380リッターとなり、後席を倒すと最大1200リッターまで拡大することができるようになった。この使い勝手も、競合車に対して見劣りすることはなくなっている。

 運転席においては、FF化によりエンジンとトランスミッションが横置きに搭載された新型1シリーズでは、フットペダル周辺がやや狭くなった。ちなみに縦置きの従来型はレイアウトが自然で、アクセルペダルの右側にも余裕がある。

 新型1シリーズは2019年8月に日本で発表された。まず導入されたのは、最高出力140馬力、最大トルク220Nmを発生する1.5リッター3気筒エンジンを搭載する「118i」系が3グレード。

 そして、306馬力/450Nmを発生する2リッター直列4気筒ターボエンジンに、インテリジェント4輪駆動システムを組み合わせた「M135i xDrive」の計4グレード展開となる。価格は「118i」が334万円、「118i Play」が375万円、「118i M Sport」が413万円、「M135i xDrive」が630万円となっている。

 ボディサイズは、全長が4335から4355mm、全幅が1800mm、全高が1465mmで、ホイールベースが2670mmとなっている。

 外観では新しい意匠の大型化したキドニーグリルや、くっきりとした4灯ヘキサゴナルLEDヘッドライトが目を引く。

 端正な印象だった従来型に対し、新型はよい意味でひとクセあり、後輪を強調するようなフォルムとしているあたりは、できるだけFFモデルに見えないようにしたことがうかがえる。

 M135i xDriveには、メッシュデザインのキドニーグリルや、エアインテークトリム、ミラーキャップなどはセリウムグレーで統一したほか、直径100mmのデュアルエキゾーストテールパイプを採用するなど、よりアグレッシブな外観となっている。

 装備面で、運転支援機能としては、新たにレーンチェンジウォーニング、後部衝突警告機能、リアのクロストラフィックウォーニング、スピードリミット情報表示機能が追加された「ドライビング・アシスト」が、118iを除いて標準装備される。

 さらに、直近に35km/h以下の車速で前進した50mの軌跡を記憶しておき、そのとおりにステアリング操作を自動でおこない後退することができる「リバース・アシスト」を備えた「パーキング・アシスト」が、全車に標準装備されたことにも注目だ。

 また、「ナビゲーション・パッケージ」について、会話のみで車両の操作や情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」が、他モデルではオプションのところM135i xDriveには標準装備となる。

Gallery:BMWのホットハッチ「M135i」の実力は? 画像で見る(22枚)