昔はヨーロッパでも右ハンドルが普通だった? いま世界で右側通行が多い理由

日本ではクルマは左側通行で右ハンドルがふつうだが、アメリカやヨーロッパなど海外に行ってみると、多くは逆の右側通行/左ハンドルになる。だから現地でレンタカーなどを借りて運転するということが、怖いという人も多いのではないだろうか。ではなぜ、世界中の多くの国は右側通行/左ハンドルなのだろうか。

沖縄では42年前、一夜にして右側通行から左側通行へ

 では、日本はどのような経緯で、左側通行が定まったのだろうか。

日本は戦前から自動車は左側通行だ。写真は中央道河口湖線

 日本で左側通行が定められたのは、明治33年(1900年)の警視庁による「道路取締規則」によってだ。ここで馬車などの車両の左側通行が定められた。ところが、このルールに人々は大いに反発したという。なかなか守る人がいなかったというのだ。

 とはいえ、そこで決まった左側通行がいまなお、継続されている。では、なぜ左側になったかというと、ここも諸説ある。「鉄道を学んでいたイギリスに習った」「担当者が何となく決めた」という説まであるのだ。

 ただし、なんとなくといっても、すでに明治4年から5年(1871年から1872年)に、人力車や乗合馬車向けに「すれ違うときは左側を」という規則が存在していた。明治5年は日本初の営業鉄道である新橋-横浜間が開通した年でもある。そうした鉄道の影響もあったのではないだろうか。

 明治33年に「なんとなく担当者が決めた」といっても、すでに決まっていたルールを踏襲したという可能性もあるだろう。

 この明治に定められた左側通行は、じつは車両だけでなく人も左側を歩くというルールであった。

 しかし、第二次世界大戦後のGHQの占領下に、「日本もアメリカと同じく右側通行にせよ」という要求があったという。しかし、それは道路施設の変更をはじめバスの乗車口の改造など、あまりに費用がかかりすぎると日本側が反論。その結果、折衷案として、歩行者だけを右側通行に変更することとなったのだ。

 ただし、沖縄だけは、アメリカと同じ右側通行となった。しかし、本土復帰後となる1978年7月30日に、再び左側通行に一夜にして戻すという大変な変更をおこなっている。

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 日本のクルマが左側を走り、人が右を歩くという、いまでは当たり前のように見えるルールにも、いろいろな歴史や文化といった背景がある。また、それぞれのルールの定まった時期があまりに古く、今では諸説入り乱れるようになったのも面白いところだ。

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