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ジェイ・ケイこだわりのクラシックレンジとは?

 今回紹介するジェイ・ケイ氏の愛車3台目は、同じシルバーストーン・オークション社が、2020年8月1日にオンライン限定で開催するオークション「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」にて、これから競売のテーブルに乗せられる1台だ。

 日本でも「クラシック・レンジ」の愛称のもと、高い人気を誇る初代レンジローバーである。

●1992年型レンジローバー4.5 SE KRレストモッド

  • 1992年型レンジローバー4.5 SE KRレストモッド。エスティメートは約1750万円~2018万円(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 1970年に登場した初代「レンジローバー」は、フォード初代「ブロンコ(1965年デビュー)」とともに、乗用車としても快適に使用できるクロスカントリー車という、現代SUVにも通じるコンセプトを初めて提唱したパイオニアといえるだろう。

 名作「ランドローバー(初代ランドローバー・ディフェンダー)」譲りの4WDメカニズムに、当時のクロスカントリー車としては強力かつスムーズなローバーV8ユニットを搭載。ソフトなコイルスプリングを組み合わせて、ランドローバー譲りのオフロード走行性能とオンロードでの快適性を極めて高い次元で両立していた。

 そして、いつしか「魔法のじゅうたん」なる愛称が与えられたレンジローバーは、当時の裕福な「カントリージェントルメン」や、アウトドア派モータリストたちからも熱烈な支持を獲得することになる。

 また、同じ「R-R(RANGE ROVER)」のイニシャルを持つことから、特に中東諸国のミリオネアたちの間では「砂漠のロールス・ロイス」という愛称がつけられることになったのだ。

 8月1日の競売に掛けられるジェイ・ケイ氏の初代レンジローバーは、一見したところではごく初期、1970年代の2ドアモデルに見える。ところがオークションカタログによると、年式は1992年。

 日本への正規導入が無かったので、実は筆者も知らなかったのだが、1982年に4ドア版に進化したのちも、イギリス本国など一部の市場では2ドア版が残されていたという。

 この個体の正体は、オックスフォード近郊の小村ウィットニーに工房を構えるレンジローバー専門ショップ「キングスリー・カーズ」社が、もともとは豪奢な内外装を持つ1992年型レンジローバー2ドアをフルレストア。機関部のアップデートを図る一方で、クラシック・レンジのさらにクラシックである1970年代のスタイルに仕立てた、いわゆる「レストモッド」車である。

 当時3.9リッターだったV8エンジンは、キングスリー社特製のインジェクションつき4.5リッターに換装。4速ATと組み合わされている。またインテリアは、亀甲文様のステッチが入れられたゴージャスなレザーシートに、タータンチェックのドア/コンソールパネルをあしらうなど、センスの良さがうかがえる1台となっている。

 この個体に設定されたエスティメートは、13万ポンド~15万ポンド(約1750万円~2018万円)と、クラシック・レンジとしてはハイエンドに近いものとなっている。

 レジェンド、ジェイ・ケイ氏のセンスが溢れるこのレンジローバーに、いかなる審判が下されるのか? 8月1日のオークション結果が待たれるところだ。

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