【Auction】コルベット1号車の落札価格3億2700万円はすべて学校事業に寄付

アメリカンドリームカーであるシボレー「コルベット」の市販車第1号が、300万ドルで落札されました。いったいどのような人が落札し、収益金はどのように活用されたのでしょう。

VIN #0001シボレー「コルベット」(C8)は、3億27000万円で落札

 毎年その規模の大小を問わなければ、数えることができないほどに世界各国で開催されているオート・オークション。その中でもメジャー・オークショネアと呼ばれる、長い伝統と魅惑的な出品車を数多く集める名門が開催するオークションには、常に世界中から熱い視線が注がれている。

 そのほとんどのオークショネアが、一年の幕開けとして開催するのが、アメリカのアリゾナ州スコッツディールやその近郊で開催される、スコッツディール・オークションだ。2020年も、このオークションから各社ともにさまざまなトピックスが世界に向けて発信された。

コルベットの市販車第1号は、300万ドルで落札

 オークションは、自動車に限らず出品者が希望する最低落札価格以上、あるいはその価格の設定がない場合のいずれも、最も高い落札価格を提示した者が、手数料をプラスしてそれを購入するというシンプルなルール。しかし、今回紹介するのはそれとはやや異なる目的を持つオークションだ。

 今年で49回目を迎えた「バレット・ジャクソン・スコッツデール・オークション」で出品されたのは、新型「コルベット」(C8)のZ51パフォーマンス・パッケージを装着した3LTモデル。

 それに大きな注目が集まったのはVIN #0001、すなわちGMからディーラーへと出荷された一号車だったからだ。そのオークションによる収益金、300万ドルは、GMではなく優れた教育をミシガン州デトロイトの子供たちに提供するための非営利団体、The Detroit Children’s Fundに寄付されることが約束されていたのだ。

 The Detroit Children’s Fundは、このオークションからの寄付をもとに、子供たちの教育の成果に結びつくような包括的な学校事業への投資を行っていくという。そしてこの活動は将来、さらに優秀な人材を生み出すことにも大いに貢献することになるのだろう。

 ちなみにGMは、昨年の4月にも先代コルベット(C7)の最後のモデルとなるZO6をコネチカット州で開催された、やはりバレット・ジャクソンのノースイーストセールに出品したことがある。この時はアメリカ同時多発テロ事件で多くの人命を救うために亡くなったスティーブン・シラー氏の功績を称えて設立され、負傷や死亡した軍人や救急隊員の家族をサポートする財団に収益金を寄付している。

300万ドルはThe Detroit Children’s Fundへ寄付される

 このように積極的にオークションをチャリティのために活用するGMへの注目度は、常にアメリカでは大きな話題となっている。実際に現在モデルのC8誕生が宣言されたのは、ノースイーストセールでのGMの会長兼CEO、メアリー・バーラのガラ・ディナーでのスピーチによるものだった。

 今回も「ミッドシップへと設計を大幅に刷新したC8の市場での反響には目を見張るものがある。今回の大きな反響がもたらした収益で、The Detroit Children’s Fundにより貢献できることは、GMとして大変に嬉しく、また誇らしく思います」とのコメントを残している。

 シャシー番号#0001のC8を300万ドル(約3億2700万円)で落札したのは、実業家のリック・ヘンドリック氏。世界で最も熱狂的なコルベットのエンスージアストとして知られる氏は、C8の第一号車を手に入れたばかりか、ミッドシップ・コルベットの第一号車をも手にしたことになるのだ。

 その名誉、そしてチャリティの詳細は、氏を十分に納得させるものだったのだろう。参考までにC8は、2月初旬からケンタッキー州のボウリング・グリーン工場で開始される。カスタマーのもとへは2月末からデリバリーがスタートするとのことだが、しばらくの間は相当なプレミアムを支払わなければならない状況にあるようだ。

 新世代へと進化したコルベット。そのあまりにも大きく、そして刺激的なモデルへと姿は、世界中のスポーツカー、いやスーパースポーツカーのファンを魅了して止まない。

Gallery:【画像】オークション会場は熱狂に包まれた!(9枚)