「ディフェンダー」と「Gクラス」を足して割ったSUV、「グレナディア」とは?

イネオス・オートモーティブが開発中のSUV「グレナディア」のデザインが発表された。初代ランドローバーの意志を受け継ぐSUVというのも納得のデザインだ。

本家への挑戦状!? 手頃な値段なら歓迎したいSUV「グレナディア」とは?

 2020年7月1日、イネオス・オートモーティブが、オフロード仕様の「グレナディア」を公開した。まったく聞き慣れないメーカーだが、グレナディアとは、どのようなクルマなのだろうか。

初代ランドローバーの思想を現代の技術で具現化したSUV、それがグレナディアだ

 まずイネオス・オートモーティブとは、2017年に設立されたイギリスの新興メーカーである。化学製品メーカー「イネオス」の一部門として設立された経緯がある。

 イネオスの会長であるジム・ラトクリフ卿は、エンスージアストであり冒険家としても知られている。このラトクリフ卿が中心となって、初代ランドローバーのDNAを受け継ぐ4WD車を作ろうということで、イネオス・オートモーティブが立ち上げられたのである。

 このミッションを具現化したのが、公開されたグレナディアだ。

 グレナディアはまったく新しいプラットフォームをベースとして設計されている。現在プロトタイプでのテストがおこなわれており、今後1年間でオフロードを含む180万kmの実走行テストが敢行されるという。

 デザイン責任者のToby Ecuyer氏は、次のように語っている。

「目指すものはシンプルでした。私たちは、ユーティリティを核とした現代的で機能的、かつ高性能な4×4車をデザインすることに着手し、グレナディアは『わかりやすい』デザインにしました。

 現代のエンジニアリングと生産技術により、グレナディアは高い能力を備えていますが、私たちは時の試練に耐える実用的な車両を作るという本質に忠実であり続けることができました」

 その言葉通り、グレナディアは必要最低限のデザインで構成されており、デザインのためのデザイン、いわゆるエモーショナルに訴えるような虚飾は一切排除されている。

 また、イネオス・オートモーティブCEOであるDirk Heilmann氏は、次のようにコメントしている。

「このように開発の早い段階でグレナディアのデザインを発表できたことを嬉しく思っています。

 ほとんどのメーカーはこの段階でデザインを発表しませんが、私たちにとってはまったく新しいビジネスであり、新しいブランドを構築している最中なので、このエキサイティングな『旅』を多くの人と共有したいと思っています。

 いまデザインを公開することで、車両開発の重要な次の段階である能力と耐久性のテストに集中することができます。

 今後1年間で180万kmのテスト走行を重ねるために、あらゆる条件のなかで試作車を走らせるという、非常にチャレンジングなプログラムが待っています。

 カモフラージュラッピングなどの擬装を必要とせず、白日のもとでテストできることは、さらなる利点となります」

 さらにイネオスの会長であるジム・ラトクリフ卿は、グレナディアについて次のように語った。

「グレナディアのプロジェクトは、多くのメーカーに見放されていた実用的なオフロード車の市場とのギャップを見極めることから始まりました。

 この結果、世界でもっとも過酷な環境にも対応でき、耐久性と信頼性に優れたオフロード車という青写真にたどり着きました。しかし、それには見た目の美しさも必要でした」

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 必要にして最低限の装備、そして質実剛健なSUVであり、車両価格も手頃であることを目指したグレナディアであるが、機能を集約し無駄を削ぎ落としていくと、たどり着くデザインは偉大なる先代「ディフェンダー」やメルセデス・ベンツ「Gクラス」とどうして似通ってしまうのだろうか。

 それともそもそもグレナディアの目指したところが、初代ランドローバーであるからデザインも似てしまったのだろうか。

 いずれにしても、安価でタフ、見た目もクリーンなSUVが登場するのは歓迎すべきことに違いない。日本へも正規輸入されることを願うばかりだ。

Gallery:【画像】タフで質実剛健、そして手頃な価格を目指した「グレナディア」とは(10枚)