VAGUE(ヴァーグ)

ポルシェとランボの宿命を背負って生まれてきた2台

 ポルシェ「911GT2RS」とランボルギーニ「アヴェンタドールSV」の2台は、生い立ちも生まれた国もキャラクターも大きく異なるが、1点だけ共通点がある。

  • ポルシェ「911GT2RS」VSランボ「アヴェンタドールSV」

 それは、ともすれば不利になりえるレイアウトを抱えているにもかかわらず、卓越したエンジニアリングによってハイレベルなパッケージングとして成立させている点である。

 かたや6.5リッターのV型12気筒エンジンをリアミッドに積み、全長も全幅もまさに〈スーパー〉カーの名に恥じない圧巻の車格。かたや3.8リッター・フラット6ターボとエンジンこそ小型なものの、エンジンをリアにマウントするRRと、両車ともにブランドの宿命を背負って生まれてきたにもかかわらず、出来上がった2台のマシンは走りの面でも〈スーパー〉なマシンだった。

●ポルシェ「911GT2RS」インプレッション

  • ポルシェ「911GT2RS」で富士スピードウェイをアタック

 まず乗り込んだのは911GT2RS。以前997型GT2RSに試乗したことがあるが、その時に受けた衝撃はいまでも忘れられない。暴力的なまでのパワーにもかかわらず、そのすべてを自在に操らせてくれるシャシ性能の高さに、いつまでも乗っていたいと思ってしまうほど感動したのを覚えている。

 そんな期待をもってピットロードからコースに向かった。

 期待はすぐに確信に変わった。コースイン直後のまだタイヤも温まり切っていない状態(タイヤも新品ではなく、5000kmほどロードユースで使われている)にも関わらず、前モデルを凌駕するパワーとシャシ性能を見せつけてくれた。

 700psをリア2輪で受け止めているとは思えないトラクション性能の高さ、そしてひとたび加速すればまるで弾丸のように加速するエンジン。

 富士スピードウェイのホームストレートでは加速はとどまることを知らず、6速300km/hオーバーでもスピードメーターは恐ろしい速度で上昇していく。

 そしてポルシェといえばブレーキ、という話はよく聞くと思うが、もちろんこのGT2RSのブレーキも素晴らしい。

 タッチや制動感はレーシングカーのそれに近く、毎周全く同じ制動感とタッチを右足に伝えてくれる。

 もはやRRであることを感じさせないフロントの接地感とリアのスタビリティの高さも素晴らしく、非の打ちどころのない1台ではあるが、シートポジションだけは私には合わず、ここだけが気がかりだった。

●ランボルギーニ「アヴェンタドールSV」インプレッション

  • ランボ「アヴェンタドールSV」で富士スピードウェイをアタック

 続いてアヴェンタドールSV。打って変わって750psを発生するV12をリアミッドに積み、4輪を駆動するミッドシップのAWDマシンだ。

 その外観とは裏腹に、驚くほど静かで乗りやすいクルマで、ドライバビリティは非常に高い。

 V12エンジンは素晴らしいのひと言で、低回転からレブリミットまで一瞬で吹け上がり、心地よいサウンドを届けてくれる。

 難点を上げるとするならば電子制御が介入した際の違和感と不自然さが強く、早々にカットしてしまった。

 生憎直前にブレーキトラブルが起きてしまい万全の走行がおこなえなかったのが非常に残念だが、そんななかでも“スーパー”な片鱗を見せてくれた。

* * *

 今回、われわれ編集部サイドのミスで、911GT2RSのカメラを固定できなかったことに加え、先に走行していたアヴェンタドールSVのブレーキがすでにフェードしていたため、どちらも正確なベストラップを知ることができなかった。

 ゆえにVAGUEでは、どちらが富士スピードウェイを速く走れるのかという命題については、次の機会までお預けとしたい。

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