普通の車でも大丈夫!? プロに聞く初めての「車中泊」のポイント

長距離のドライブで、高速道路のSA/PAで仮眠をすることはありますが、クルマのなかで寝泊まりして旅を楽しむ「車中泊」が注目されています。車中泊をするときは、どのようなことがポイントになるのでしょうか。車中泊のプロに聞いてみました。

キャンピングカーでなく、普通のクルマで車中泊するには?

 長距離ドライブの途中、高速道路のサ-ビスエリアやパーキングエリア(SA/PA)で仮眠をとることは「駐車泊」や「P泊」などと呼ばれ、長距離トラックドライバーのように、一般のドライバーも駐車場で一晩を明かすこともありました。

自由に移動できるのが車中泊のメリット
自由に移動できるのが車中泊のメリット

 それがいまでは、旅館やホテルを利用するのではなく、愛車で寝泊まりしながら旅をする「車中泊」が話題になっています。

 キャンピングカーではなく、一般的なクルマで車中泊をするにはどのような装備が必要なのでしょうか。

 2014年からキャンピングカーで日本全国の道の駅を巡りってすでに1150か所を制覇し、車中泊に関する本を出版するライターの浅井佑一氏に、初心者でも楽しめる車中泊のポイントを聞いてみました。

 普通のクルマで車中泊を楽しむためのポイントとなるのが快適性です。

 乗用車で快適な空間を作るためによく紹介されているのは、後部座席の背もたれを後ろに倒して隙間に毛布やクッションを詰め込んでフラットな状態にするという方法です。

 しかし浅井氏は、ミニバンなら3列目シートを跳ね上げ、セダン車などは後部シートを前に倒して荷室を活用することを薦めます。

「シートの座面や背の表面は、座り心地を優先するため、体に合わせた曲線や凹凸があります。ミニバンなどで後部シートが跳ね上げられるタイプだったら、左右に跳ね上げてフラットな床面を使います。

 また、トヨタ『プリウス』のように、ラゲッジルームと後部座席がつながっているクルマなら、後部座席を前に倒してラゲッジルームを利用することで、気になる凹凸はある程度解消されます。その上に、ホームセンターなどでも売っている銀マットを敷けば完成です」

 これは、地震や豪雨などの災害で避難する際、ペットと一緒だったり、周りの人が気になるなどの理由で、クルマで避難生活をすることになったときにも知っておいてほしいと浅井氏はいいます。

「クルマで避難生活を余儀なくされたとき、運転席や助手席で過ごす人が多いと思います。でも運転はしないのですから、車内をフラットにして足を伸ばしてほしいです。そうすれば、エコノミークラス症候群の心配も解消されます」(浅井氏)

 また、夜中でも人の出入りがある駐車場で車中泊をする場合、意外と気になるのが外からの視線や音です。防犯やプライバシーの保護の観点からも、窓を覆うカーテンやサンシェードが欠かせません。

「カーテンやサンシェードを購入するのもひとつの手ですが、初めてだったら、バスタオルや段ボールを窓のガラスに合わせてカットして貼り付けるだけでも、外が気にならなくなって快適です。

 クルマのなかで、車外の音や景色を遮断して寝るのは非日常の行為です。そのため、眠れない人や、外の音が気になる人もいるでしょう。

 しかし、それが楽しいと感じたら、車中泊専用のマットやシェードをそろえれば、より快適に過ごせるようになります」(浅井氏)

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