ロービームでも「対向車のライトが不快」 なぜ眩しいヘッドライトの車が増加?

LEDランプは消費電力が少ない上、明るく、ハロゲンの5倍以上も長く使えるなど、メリットが多いことで急激に普及しています。しかしマイナス面も少なくありません。その一つが「対向車ランプが非常に眩しくて不快」ということ。この理由と対処法について取材しました。

眩しいヘッドライトが増えた理由にメリット多い「LED」?

 2007年に発売されたレクサス「LS」に世界初のLEDヘッドランプが搭載されて10年以上が経過しました。最近は軽自動車にも標準装備され始めており、アフターパーツとしてハロゲンからLEDにバルブを交換する場合でも、とても安価にできるようになりました。LEDランプは消費電力が少ない上、明るく、ハロゲンの5倍以上も長く使えるなど、メリットが多いですが実はマイナス面も少なくありません。その一つが「対向車ランプが非常に眩しくて不快」ということ。LEDランプが眩しく不快な理由と対処法について取材をしました。

非常に眩しいヘッドライトが増加(画像はイメージ)

 十数年前までは車のヘッドライトはハロゲンが主流でしたが、近年はHIDに続いてLEDバルブのヘッドライトが急増しています。HIDよりも明るく、パッシング時でも問題なく使えることや消費電力が少なく長持ちすることが大きな要因です。また見た目がシャープでカッコイイなど様々な理由で、アフターパーツでLEDヘッドライトへ交換する人も増えています。

 そして、眩しいヘッドライトの車が増えた理由はまさに、このLEDヘッドランプの急増にも大きな原因があります。光の指向性が高く、とくにアフターマーケットで販売されているLEDランプのうち、安価で粗悪な製品には要注意です。光軸がずれていたり、カットラインが正しく出ていなかったりで、正しい配光が行われないケースもあり、それが対向車に不快で危険な眩しさを与えている原因になっているのです。

LEDライトは非常に細かい精度で作られている

 もちろんすべてのLEDライトが眩しいわけではないようですが、眩しさの原因はどこにあるのでしょうか? LEDライトメーカー大手のPIAAに聞いてみました。

「LEDライトの光源は非常にシビアに設計されており、光源が薄くて小さいほど配光性能が高まる特性があります。一般的なハロゲンランプのフィラメントは1mmほどの厚みになりますが、LEDバルブでは、ここから0.1mmズレただけでも光の屈折が大きく変わり、配光性能も変わってしまいます。

 前後方向だけではなく、上下にも光が散るので正しい位置に光を照らすことが難しくなります。PIAAの最新LEDライトでは0.9mmという極薄基板を使っているため、純正ハロゲンバルブフィラメントとほぼ同一の光源位置が実現できています」(PIAA株式会社販売促進部)

 つまり、高い精度で設計されたバルブであればハロゲンランプと同様の光源位置になるため、通常の点灯状態であれば眩しさを感じることは少ないですが、安価なLEDバルブの中には雑な作りのものもあり、それらは配光性能が悪く前後左右に光源が散ってしまい、対向車に不要な眩しさを与えてしまうということのようです。

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