まもなく開幕! スーパー耐久で「いっしょにいいクルマつくろう!」 2年目の変化と進化はいかに
2023年も「いっしょにいいクルマつくろう!」 2年目の変化と進化とは
スーパー耐久の2023年シリーズが3月18-19日に三重県の鈴鹿サーキットで開幕します。
2022年シリーズでST-Qクラスに初投入されたカーボンニュートラル燃料を使うGR86/SUBARU BRZですが、2023年はどのような進化・変化があるのでしょうか。
まずは両チームの体制を見ていきましょう。
ORC ROOKIE Racingのチーム監督はドライバーの1人でもある大嶋和也選手が担当。
2022年のオートポリス戦で片岡龍也監督が体調不良で欠席した際に監督代行を行なっていますが、2023年はシーズンを通じて監督を行うと言うわけです。
そしてドライバーラインナップはガラッと変わっています。
2022年からの継続は大嶋選手のみで、2022年はTOM’S SPIRIT GR86で参戦していた山下健太選手とトヨタの社員ドライバー・佐々木栄輔氏/加藤恵三氏が加わりました。
山下選手は、2022年ST-4クラスのチャンピオンを獲得しており、先行開発アイテムが数多く搭載され28号車「ORC ROOKIE GR86 CNF concept」への期待値は非常に高いと聞きます。
一方、社員ドライバーとなる佐々木栄輔氏/加藤恵三氏の起用はこの活動が「量産車開発に繋がる」、「評価ドライバーの育成」をより強めることを意味しています。
特に佐々木栄輔氏はGR86の量産車開発にも携わるドライバーなので、そこからの変化点を開発者目線で見てくれるはず。
2人ともレース経験は少ないので、「ジェントルマンでも安心して速く走る事ができるクルマづくり」をフィードバックしてくれる事でしょう。
ちなみに開幕戦(鈴鹿)の暫定エントリーリストを見ると、大嶋選手、山下選手、加藤氏に加えて、最終戦で「2022年シーズンは乗らないかも」と語っていた豊田大輔選手の名が入っているのは気になるところです。
一方、Team SDA Engineeringはどうでしょうか。
本井雅人監督、竹内源樹チーフエンジニアを筆頭に量産車開発を行なっているエンジニアを中心に構成する体制は2022年と変らずですが、「多くの人にこの活動を経験してほしい(本井監督)」と言うこともあり、新たなメンバーも加わっています。
ドライバーラインナップは2022年に引き続きプロドライバーの井口卓人選手と山内英樹選手、社員ドライバーの廣田光一氏に加えて、2022年のスーパー耐久ではシャシ領域担当エンジニアだった伊藤和弘氏が61号車「Team SDA Engineering BRZ CNF Concept」のステアリングを握ります。
ドライバーラインナップについて、本井監督は次のように語っています。
「2022年は社員ドライバーが廣田だけでしたので、社員ベースで会話できるキッカケがなかったのも事実です。
このプロジェクトは将来の量産開発に繋がっているので、『スバルのエンジニアが、スバルとしてどうしたいのか?』をより明確にする必要もあります。
SDA(スバルドライビングアカデミー)のメンバーはみんな『走れるエンジニア』ですが、役割分担を考えると伊藤が適任だと考えました」
ちなみに公式テストの時は「正式なドライバーにするかはまだ考え中です(本井監督)」との事でしたが、開幕戦(鈴鹿)の暫定エントリーリストに伊藤氏も入っています。