300馬力超えの「GRヤリス」今春発売! MTより速い…AT採用!? 進化版は何が変わった?
「初心者でも楽しい運転」が可能になるATってなに!? 馬力もアップで「スゴいヤリス」に!
今回の改良において、最大の特徴といえるのが「幅広いドライバーがスポーツ走行を楽しめ、 レースでMTと同等に戦えるAT」を目指して新開発された8速ATの 「GR-DAT」です。
GR-DATの開発にあたり、 TGR World Rally Team (以下TGR- WRT)のドライバーがフィンランドの雪道など様々な路面で走り込みや、プロのラリードライバーによる全日本ラ リー参戦に挑戦。
また、 トヨタの早川茂副会長が自らハンドルを握り、初心者でも気軽に楽しめる「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ」に参戦することで、幅広いドライバーが「楽しく運転」することが出来るトランスミッションとなりました。
実際に体感すると、アクセルやブレーキの細やかな操作を感知して車両の挙動変化が起こる前に必要に応じたシフトに変速するなど、従来のATやCVTとは異なるフィーリングです。
実際にプロドライバーの大嶋和也選手や勝田範彦選手等も「自分でシフトチェンジをするよりも速い」と言うほどの出来栄えとなっています。
今回のGRヤリスはパワートレインも改良されており、モータースポーツでの戦闘力向上を目指し、エンジン最高出力272馬力から304馬力に。トルクを370N・mから400N・mに向上しました。
また走行モードでは、従来の「4WDモード」に加えて スポーツ走行と日常生活での使い勝手を両立するため「ドライブモードセレクト(SPORT/NORMAL/ECO)」 を新設定。好みや参戦するモータースポーツの特性に合わせ、 電動パワーステアリング、エアコン、パワートレインを選ぶことが可能です。
さらにGPSによる位置判定より公道では味わえない非日常な走りを体感出来る「サーキットモード」を新設定。
利用可能エリアに入るとアンチラグ制御、スピードリミッター上限速度の引き上げなどが可能となり、各機能はスマホアプリでカスタマイズが可能です。
ハードな走りを可能にする部分では、ボディとショックアブソーバーを締結するボルトの本数を1本から3本に変更。走行中のアライメント変化を抑制することで、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性を高め、操縦安定性を向上させています。
さらにスポット溶接打点数を約13%増加、 構造用接着剤の塗布部位を約24%拡大することにより、 ボディ剛性を高め、操縦安定性と乗り心地を向上させました。
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なお「東京オートサロン2022」にて披露された「GRMNヤリス」に、今回の進化型GRヤリスやモータースポーツ参戦の知見を織り込んだ最高出力を向上させるなどのアップグレードサービスの提供を予定。これは最高出力を進化型GRヤリスと同等レベルまで引き上げるためのアップデートキットに加え、アップグレードの証となる専用エンブレムが用意されます。
さらに、GRMNヤリスオーナー専用のパーソナライズプログラムの実施も予定されており、後日明かされると言います。
「東京オートサロン2023」にて披露されたTGR-WRT所属選手監修モデルのコンセプトカー「GRヤリス RZ“High-performance・Sebastien Ogier Edition」と「GRヤリス RZ“High-performance・Kalle Rovanpera Edition”」は今回の進化型GRヤリスをベースとして発売を予定しており、両車は「WRC(FIA 世界ラリー選手権)第1戦 ラリーモンテカルロ」にて披露予定です。