トヨタ新「スープラ」登場! 「エボ」の名を冠したレース専用車「GT4 EVO」が10月28日発売
TOYOTA GAZOO Racingは新型「GRスープラ GT4 EVO」を2022年10月28日に発売しました。どのような性能向上が図られたのでしょうか。
レース専用向けモデルをアップデート 2023年1月にはレースデビュー予定
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は2022年10月28日、レース専用車の新型「GR Supra GT4 EVO(以下スープラGT4エボ)」を発表しました。
新型スープラGT4エボは同日より発売します。
スープラは、1978年の初代誕生以降、「直列6気筒エンジンのFR車」という特徴を継承し続けているスポーツカー。現行販売されているのは5代目となるモデルで「GRスープラ」という名称になっています。
そのGRスープラの性能を強化し、レースカテゴリのひとつである「GT4」レース向けの専用車としたのが、「GRスープラ GT4(以下スープラGT4)」です。
スープラGT4は2019年3月の仏ジュネーブモーターショーでデビュー。開発・製造は欧州のトヨタモータースポーツ有限会社(Toyota Motorsport GmbH)が務め、世界のモータースポーツで活躍するためにさまざまなチューニングが図られています。
フロントスポイラーやリアウイングには天然繊維コンポジットを採用し、車体の軽量化を実現。そのほかレース用ダンパーとブレンボ製強化ブレーキ、ピレリ製レーシングタイヤを装備しています。
インテリアはレーシングバケットシートや6点式シートベルト、ロールケージを装備しており、インパネはカーボン製となり、外装と同様に軽量化が図られています。
これまでスープラGT4は、SUPER GTのGT500クラスやニュルブルクリンク24時間耐久レース、NASCARエクスフィニティ・シリーズなどに出場。日米欧で通算100回を超える表彰台を獲得しています。
このスープラGT4の発売以来、TGRのエンジニアは世界中のレース現場へおもむき、レーシングチームやドライバーから直接フィードバックをうけました。
そのフィードバックと評価結果にもとづいて、ブレーキ、ハンドリング、エンジンの3つのポイントに重点を置き、新型スープラGT4エボの開発をおこなうことになったといいます。
エンジンは従来どおりの3リッター直列6気筒ターボエンジンですが、冷却効率を上げることで出力を向上。最大トルクが10Nm向上したほか、トルクの発生を見直しサーキット走行時に正確でリニアな応答を実現。
ブレーキ部品の改良とABSのセッティング変更もおこない、ブレーキのパフォーマンスを強化したほか、独KW社の最新技術が用いられたショックアブソーバーとスタビライザーバーの仕様と特性を見直すことで、ハンドリングとコーナースピードを向上させています。
開発と製造は欧州のモータースポーツ活動拠点であるトヨタモータースポーツ有限会社(TOYOTA Motorsport GmbH)が務めています。
新型スープラGT4エボの価格は、18万6000ユーロ(約2726万円)となっています。
なお新型スープラGT4エボは、2023年1月に開催されるデイトナ24時間レース併催の「IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ」第1戦で世界デビューする予定となっています。
※ ※ ※
なおTGRでは、すでにスープラGT4を所有するユーザー向けに、新型スープラGT4エボの改良部品などを入手できるアップグレードキットの提供も予定しています。